【カイロ、ワシントン時事】パレスチナのイスラム組織ハマスは10日、声明を出し、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意に基づく次回15日の人質解放について、実施を延期すると発表した。イスラエルが合意を順守していないためだと主張した。
さらにハマスはこの後、別の声明を公表。延期発表はイスラエルへの「警告」であり、同国が合意を履行すれば予定通り人質を解放すると表明した。1月19日に発効した停戦はおおむね守られているが、崩壊への懸念も高まっている。相次ぐ声明発表には、イスラエル軍のガザ完全撤退を見込む合意の第2段階を巡る協議の本格化を見据え、イスラエルを揺さぶる意図があるとみられる。
[時事通信社]