ＮＹ市長の起訴取り下げ指示＝汚職事件で米司法省―報道

　【ニューヨーク時事】米ニューヨークのアダムズ市長（民主党）が、トルコ政府に便宜を図った見返りに違法献金や豪華旅行の接待を受けたとして収賄罪などに問われた事件で、米司法省は１０日、事件を担当した連邦検察に対して起訴を取り下げるよう指示した。米メディアが報じた。

　アダムズ氏は昨年９月に起訴されたが、無実を主張、職務を続けてきた。その間、恩赦の権限を持つトランプ大統領の就任式に出席するなど同氏に接近。四つの刑事事件で起訴された経験を持つトランプ氏は「（アダムズ氏も）司法省から迫害された」との見方を示し、対応を検討すると表明していた。

　１０日の司法省の指示書は、アダムズ氏が再選を目指す市長選が今年１１月に控えていることを問題視。市長の職務遂行が立件により「過度の制約」を受けているとして、起訴取り下げを命じた。　