ソフトバンクグループ(SBG)が12日発表した2024年4~12月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が6361億円の黒字(前年同期は4587億円の赤字)となり、3年ぶりに黒字転換した。一部投資先の株式価値が上昇し、巨額の投資利益を計上したのが主因だ。
ただ、四半期ベースでは直近の10~12月期に投資損益が再び悪化。同期の純損益は3691億円の赤字だった。足元で投資先の株価が低下したほか、為替差損を計上したことも響いた。
4~12月期の投資損益は2兆1700億円の黒字と、前年同期(5389億円の赤字)に比べ大幅に改善した。短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を手掛ける中国の字節跳動(バイトダンス)など投資先の価値向上が寄与。主力の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の投資損益は2607億円の黒字だった。
SBGは生成AI(人工知能)を手掛ける米オープンAIにも出資。後藤芳光専務は記者会見で、今年1月に追加出資し、総額20億ドル(約3000億円)に達したと明らかにした。後藤氏はオープンAIについて「後続が追い付くには時間がかかる。それだけ支持されている」と指摘、連携を強化する考えを示した。
[時事通信社]