直接証拠のない殺人事件。被告の男に懲役16年の判決です。
山本孝被告(48)は2018年2月、大阪府羽曳野市の自宅近くで平山喬司さん(当時64歳)の背中を刃物で刺して殺害した罪に問われ、起訴内容を否認しています。
検察は被告が「現場付近のドラレコに映る人物と、身体的特徴や服装がほぼ一致する」として、懲役20年を求刑。
一方弁護側は、「ドラレコの映像は劣化し、被告が犯人という推論が高まるとは到底言えない」と無罪を主張していました。
判決で大阪地裁は、「検察官の立証には不十分な点がある」としつつ、「現場は住人以外が立ち寄ったり通過したりすることが考えがたい場所で、ドラレコから犯人の行動を検討すると、常識的に考えて被告が犯人であると強く推認される」と指摘。
その上で、「短絡的な犯行で、同情の余地はない」として、懲役16年を言い渡しました。