前知事の失職に伴う17日投開票の県知事選について、自民党の兵庫県連は1日、「自主投票」の方針を正式決定しました。しかし議員レベルでは、各候補者を応援する動きが表面化しています。
1日に開かれた会議では、自民党兵庫県連は知事選の投票について「自主投票」とすることを決めた一方、「斎藤元彦前知事の再選を阻止する」旨は明記されず、支援を禁止する党議拘束はかけませんでした。
自民党は、前回3年前の知事選では、党として斎藤氏を推薦していました。
県知事選をめぐっては、27日に兵庫県議会の自民党県議団が独自候補の擁立を断念し、「自主投票」と「斎藤氏に対する支援」を禁止するとしていました。
しかし、神戸市議会の自民会派などから「独自候補の擁立」を求める要望書が提出されたほか、明石市議会の自民会派からは「特定の候補者への支援禁止」について、抗議する声も上がっていました。
先月31日に告示された兵庫県知事選では、自民党の10人程度の県議や一部の国会議員が、前尼崎市長の稲村和美氏を支援しているほか、神戸市の自民会派が前参議院議員の清水貴之氏と「政策協定」を結ぶなど、党内で対応が分かれる形となっています。
知事選には、ほかに4人が立候補しています。
医師で共産党推薦の大沢芳清氏(61)は、「生活と仕事・地域経済を守る」として、18歳までの医療費無料を訴えます。
会社社長の福本繁幸氏(58)は「若者と高齢者が取り残されないための政策」の必要性を訴えます。
NHK党党首の立花孝志氏(57)は、「前知事が返り咲き、引き続き県政を担うことが健全」だと主張します。
会社社長の木島洋嗣氏(49)は、兵庫県と大阪府の合併による「関西州」構想などを掲げます。
斎藤県政への評価や、停滞する県政の立て直しなどが争点の兵庫県知事選は17日に投開票です。