夫や内縁関係の男性らに青酸化合物を飲ませて殺害したなどとして、死刑判決が確定した筧千佐子死刑囚側が請求した裁判のやり直し(再審)について、京都地裁が棄却していたことがわかりました。筧死刑囚側は決定を不服として大阪高裁へ即時抗告しています。
筧千佐子死刑囚(77)は、2007年から2013年の間、夫や内縁関係の男性ら4人に青酸化合物を飲ませ、うち3人を殺害した罪などで、3年前に最高裁で死刑判決が確定しています。
筧死刑囚の弁護側は2022年、被害者の1人、日置稔さん(当時75)の死因について、青酸中毒ではなく「病死」だったとする医師の鑑定書を新証拠として提出し、裁判のやり直し(再審)を京都地裁に請求しました。
関係者によりますと、京都地裁は「確定審で日置さんの病死の可能性を否定した専門医らの証言は信用性があり、搬送時の症状が青酸中毒によるものとして矛盾なく説明できるとした確定判決の判断は揺るがない」と認定し、3月11日付で請求を棄却したということです。
弁護側は3月14日付で大阪高裁へ即時抗告し、現在も審理が続いています。