和解が成立した民事裁判の解決金を依頼人に渡さず横領し、発覚を免れるために和解調書のコピーを偽造したとして、京都市の元弁護士の男が京都地検に逮捕されました。
業務上横領と有印公文書偽造・同行使の疑いで京都地検に逮捕されたのは、京都市伏見区の元弁護士、神長信行容疑者(55)です。
関係者などによりますと、神長容疑者は、依頼人が医療法人に対し損害賠償を求めた民事裁判を担当し、去年5月に大津地裁で和解が成立しました。その後、医療法人側から神長容疑者の口座に解決金75万円が支払われましたが、神長容疑者は依頼人に引き渡さずに横領し、発覚を防ぐために支払い期限などを書き換えた和解調書のコピーを偽造して依頼人に送った疑いがもたれています。
京都地検は神長容疑者の認否を明らかにしていません。
神長容疑者を巡っては、京都弁護士会が先月、和解調書の内容を書き換えたコピーを依頼人に送ったとして、京都地検に刑事告発していました。