四国にある天台宗の寺の住職から１４年にわたり、性暴力を受けたとして、尼僧が住職らの僧籍剥奪を求めている問題で、天台宗務庁は住職ら２人について懲戒審理が相当と判断し１１日、宗派内の審理局に審理請求したと発表しました。今後、審理が進められます。
四国に住む尼僧の叡敦（えいちょう）さんは、２００９年から１４年間、四国にある寺の住職から「逆らうと地獄に落ちるぞ」などとどう喝され、繰り返し性暴力を受けたと訴えています。
また、住職を紹介した大僧正についても、助けを求めたが取り合ってもらえず、加害行為の手助けをしたと主張しています。
すでに叡敦さんは、住職と大僧正の僧籍を剥奪するよう、天台宗に申し立てていて、天台宗の担当者は、叡敦さんや住職から聞き取り調査を進めてきました。
叡敦さんの代理人弁護士は、ＡＢＣテレビの取材に対し「懲戒審理相当と判断されたことについては、安堵している。ただ、あくまでスタートラインについただけなので、これから正しい判断がされるよう、叡敦さんを支えていきたい」と話しました。
また叡敦さんは「審理はこれからですので、私もまだまだ頑張らなければならないと身が引き締まります」とコメントしています。