京都府内を縦断するルートを前提に検討が進む北陸新幹線の延伸計画をめぐり、京都府内の1000以上の寺が加盟する団体が、計画の再考を求める申し入れ書を西脇知事に手渡しました。
申し入れをしたのは、京都府内にある約1100の寺が加盟する「京都仏教会」です。
北陸新幹線は、福井県の敦賀駅から新大阪駅までの延伸を目指し、与党のプロジェクトチームが福井県小浜市から京都府内を縦断するルートを前提に検討を進めています。
京都仏教会は申し入れの中で京都市中心部を地下トンネルで通る予定の現在の計画について、地下水や寺などの文化財への影響を軽視していると指摘。「自然を敬い共存する仏教の教えからかけ離れた『千年の愚行』」と表現し、計画の再考を強く求めています。
(京都仏教会・宮城泰年常務理事)「延長(延伸)問題は進めるべきではない。申し入れ書は『再考』を求めたが、そこにはもっと深い思いがあると理解いただきたい」
申し入れ書を受け取った西脇知事は、「何よりも府民の理解と、関係する市町の理解を得ることが大事」とした上で、「今回の申し入れを真摯に受け止めて、適切に対応してまいりたい」と話しました。