北陸新幹線の延伸計画を議論する与党プロジェクトチームは20日、京都市内のルートや駅の位置などについて年内の決定を見送りました。これで当初予定していた25年度の着工は難しくなりました。
北陸新幹線の延伸ルートは、与党のプロジェクトチームが福井県小浜市から京都市内を経由して、敦賀駅から新大阪駅まで延伸するルートを前提に検討を進めています。そのうえで京都市内については「南北案」「東西案」「桂川案」の3つの案が検討されてきましたが、京都府や京都市が財源だけでなく工事による残土の問題や地下水への影響などに懸念を示していました。
チームは20日の会合で、地元の不安解消を最優先事項だとして、ルートを「南北案」と「桂川案」の2案に絞った上で、追加調査や自治体への説明のために、詳細ルートの決定を来年以降に先送りすることを決めました。
西田昌司議員(PT委員長)「(懸念には)非科学的なものも多く、特に地下水についてなど、科学的根拠に基づいた説明をしていかないといけない」
プロジェクトチームは来週にも会合を開いて、今後のスケジュールの再構築などを進めるとしています。