川崎重工業が下請け企業との架空取引で捻出した裏金を使って、海上自衛隊員に金品を提供したとされる問題で、架空取引は、約40年前に始まっていたことが分かりました。
川重は海上自衛隊の潜水艦の建造を受注し、神戸工場の造船所では、定期検査や修理も実施しています。こうした検査などを担当する部署が、下請け企業に架空取引を通じて裏金をプールさせ、潜水艦の乗組員に対し、金品を提供していた疑いがあることがすでに判明しています。
関係者によりますと、川重の「特別調査委員会」が、社員ら数十人に聞き取った結果、架空取引は約40年前に始まっていたことが分かったということです。
裏金は当初、隊員の備品に充てられましたが、20年ほど前からは、ゲーム機や釣り具など備品と無関係な物も川重側が購入するようになったといいます。
委員会は週内にも、調査結果を公表する予定です。