大阪府教育委員会は20日、府立高校の入試制度改革方針の素案を発表しました。2028年度以降、一般選抜の日程は現行制度の3月10日前後から前倒しされ、3月1日前後に実施される見通しです。
大阪府教委は、教育現場で少子化やオンライン化が進み、教育のニーズが多様化していることを踏まえ、府立高校の入試制度を改めるため議論を進めてきました。
去年8月学校教育審議会からの答申を受けたうえで、府教委は20日素案を発表し、特別選抜と一般選抜とを一本化し、3月1日前後に実施する方針を明らかにしました。
現行制度では、一般選抜を3月10日前後に実施していて選抜日程は早まることになります。
府教委はこれにより、生徒・学校の双方が、合格発表から高校入学までの準備期間をより長く確保できるとしています。
また、選抜枠に「アドミッションポリシー枠(仮称)」を新たに設け、各学校が力を入れたい「探求活動」や「文化的・体育的活動」などの「特色」にあわせ、面接や作文、実技などのテストを学力検査の翌日に実施し、その合計点で合否判定をすることも新たに検討しています。
府教委の担当者は「受験生がこれまでに得た経歴や受賞歴などが評価されるものではなく、あくまでも学校に入ったあとどうしていきたいか、という『意欲』を測っていくもの」と説明しました。
この枠での募集人数は全体の半数以下に設定され、学力検査のみでの合否判定より先に、優先して判定される予定です。
府教委は今後、教員などから意見を聞いた上で、3月中に改革方針を正式に決定し、2028年度から新制度を導入する方針です。