県が発注した委託業務をめぐる贈収賄事件についてです。収賄の疑いで逮捕された県職員が受け取った現金の総額が150万円だったことが新たにわかりました。秋田地方検察庁はこの県職員を収賄の罪で林業会社の元社長を贈賄の罪でそれぞれ起訴しました。
収賄の罪で起訴されたのは県職員の三浦学被告49歳。贈賄の罪で起訴されたのは男鹿市にある目黒林業の元社長目黒幹雄被告46歳です。
起訴状などによりますと2人は、県秋田地域振興局が発注した道路などの維持管理業務をめぐり、受注した共同企業体の下請け業者として三浦被告が目黒林業を斡旋し、その見返りとして目黒被告から現金を受け取った罪に問われています。
これまでの警察の調べで目黒林業は、三浦被告からの斡旋で2つの共同企業体からあわせて4つの下請け業務を受注し、5300万円余りを売り上げていたことがわかりました。この見返りに三浦被告は目黒被告から1月に男鹿市で100万円、3月に秋田市で50万円を受け取ったということです。
さらに、この見返りに三浦被告は目黒林業に4つの下請け業務を斡旋し、目黒林業はあらたに3000万円を売り上げていました。
三浦被告は受け取った現金を飲食代やギャンブルなどの遊興費に使っていたということです。
2人は8年ほど前に飲み仲間を通じて知り合っていました。
目黒林業は、三浦被告が直接元請け業者とやり取りする責任者の立場に就いていてから下請け業者として頻繁に名前があがるようになっていました。
警察は、三浦被告がほかの共同企業体にも目黒林業を斡旋していたとみて捜査を続けています。