食卓には欠かせないコメが今、全国的に品薄になっていて、政府は、買いだめを控えるなどの冷静な対応を呼びかけています。
県内のスーパーなどでもコメが手に入りづらい状態が続いていますが、専門家は、県産の新米が出回る来月中旬にかけて解消されていくという見通しを示しています。
秋田市にあるスーパーでは、お盆の前からコメの入荷が少ない状況が続いています。
普段であれば売り場全体に精米されたコメが並びますが、品薄となっている今は、商品がなかったり、カップ麺など代わりのもので埋まったりしている棚が目立っていました。
精米の代わりにパックライスを購入している人もいました。
この店舗では、1家族1袋と、コメの購入数に制限をかけて品切れを防いでいました。
地震や台風に備えた買いだめなどを受けて、コメが品薄となった地域に住む親族のために、秋田の店で大量に買って送る人も数多くいたことが、県内にも影響が及んでいる要因のひとつとみられています。
店側は、買いだめはさらなる品薄を招くとして、適切な量を購入するよう呼びかけています。
ドジャース本館 米担当 相馬一文さん
「全くない状態に近いので、たまたま商品が入ってきてますけれど、すぐなくなってしまうのが現状です」
「新米まで待っていただければと思っています」
農業の経営や流通について研究している県立大学の濱村寿史准教授は、コメの品薄には、去年の不作も影響していると指摘しました。
県立大学 濱村寿史 准教授
「人口も、一人あたりの消費量も減少傾向にあるので、まず供給量を減らしてきたというのがあります。それに加えまして、昨年高温障害によって精米歩留まりが低下したということがあって、さらに供給量がまず減ったと」
ただ、濱村准教授は「すでに収穫が始まっている地域の新米の入荷が間もなく本格化する見通しであるため、大量に買いだめをする必要は全くない」と話しています。
濱村准教授
「今から慌ててて買ったとしても、届くのが新米の出荷時期以降などになってしまう可能性もあるということを考えますと、少なくとも慌てて買いだめをするということは避けて、やはり必要な分だけ買うというふうな行動をしていくということが望ましい」
濱村准教授は、県内のコメの品薄状態は、県産の新米が出回る来月中旬にかけて解消されていくという見通しを示しています。