秋田と国際チャーター便で結ばれている台湾で、仕事をしながら日本人向けの動画制作に取り組んでいる男性がいます。
高校を卒業後、単身、台湾へと渡り、秋田と台湾の懸け橋にもなりたいと活動する一人の男性を取材しました。
オフィスは、台湾最大の都市・台北にあります。
「如果需要的話我再打馬賽克好了」
中国語はもうお手の物。
秋田市出身の根田文平さんです。
明桜高校から台湾の大学に進学。
5年前から、現地のゲーム制作会社に勤めています。
根田文平さん
「まぁ日本に比べたらまだまだ少ないところではあるんですけど、台湾のゲーム業界っていうのはここ数年でだいぶ伸びてきてますね」
発展的な分野に意欲的に取り組む根田さん。
そんな姿を、番組では10年以上前から注目してきました。
根田さん
「秋田の夏を彩る竿燈まつりが8月3日から6日まで秋田市で行われました。秋田市の通称・竿燈大通りでは、迫力のある竿燈があげられ、会場は盛り上がりを見せました」
根田さんが高校1年生のとき、動画サイトに公開した映像。
根田さんは、撮影から編集まですべてひとりで行いました。
中古の業務用カメラを格安で手に入れ、機材の使い方も独学で習得。
根田さん
「いろんな場所に持って行っているんですけど『どこの局ですか?』って聞かれる」
高校3年生の時には、県内の高校生に参加を呼びかけ、映像制作チームを設立し、秋田のPRに取り組んでいました。
その後、進路を海外へ。
成長著しい中国の言葉を覚えようと、秋田からも便がいい台湾を選びました。
それでは、せっかくなので、根田さんにおすすめの台湾グルメを教えてもらいました。
まずは、「大腸包小腸」。
根田さん
「この外側にもち米を腸皮に包んで、さらにその中に切ったソーセージ(肉の腸詰)を入れて大腸で包む…っていう名前なんです」
日本人には食欲がわきにくいようなネーミングですが、その味は…。
根田さん
「熱いです」
ディレクター
「ある意味これってちょっときりたんぽに似てます?」
根田さん
「きりたんぽみたいなもんです」
経済成長が著しい台湾は、今年の総生産額・GDPで日本を上回る4%近い成長率が見込まれています。
秋田がチャーター便で結ばれている数少ない”世界”に、県内からも熱い視線が送られています。
先月下旬には佐竹知事が台湾を訪れ、「秋田牛」などをPR。
トップセールスしました。
いち早く台湾に目を付け、現地で暮らす根田さん。
根田さん
「そのガディアガ選手が秋田のノーザンハピネッツに移籍することが決まりました。そこでですね、きょう、中国信託時代のユニフォームをゲットしたのでご紹介したいと思います…はい」
本業の傍ら、秋田で始めた映像制作をいまも続けています。
根田さんが10年前から展開する、台北の情報チャンネルでは、観光スポットなどを日本語で紹介しています。
ディレクター
「どんなモチベーションで映像作りを?」
根田さん
「自分が好きな趣味ってところもあるので…うん、とにかく撮りたい、編集したい、あげたいっていうところが一番大きいかもしれないです。秋田の魅力の発信っていうのもしたいです。さすがに10年も海外にいると、秋田に帰った時に毎回魅力に気づくんですよ。だからそういった魅力を海外に出た人の目線から撮ってみるっていうのもありかなという風に思っています」
カメラ片手に出かけた根田さん。
台北市内を行きかう人々にインタビューしていました。
テーマは「秋田の知名度」です。
根田さん
「(翻訳)秋田って聞いたことありますか?」
男性
「(翻訳)秋田犬」
実はこの企画…
根田さん(2015年)
「早速、第一回から知らない人が3人いたので…」
台湾に渡った当初、9年前にも行っていて、その移り変わりが気になっていました。
果たして、結果は?
フリップ:知っている5・知らない0
根田さん
「体感としてもほぼ全員知っているんじゃないかなっていうくらいの感覚でした。超嬉しいです」
「自分のふるさとを教える機会でもあるので、インタビュー終わりに必ず、秋田のことぜひ調べてねとかチャンスがあったら来てねっていう風に声をかけているので、そういったところでも少しでも興味を持ってもらえたらいいなという風には思っています」
日本人に向けて台湾の魅力を伝えながら、ふるさと秋田もPRしたい。
根田さんの海外での挑戦が続いています。