アニメの名シーンを秋田弁で再現するコントで注目されたお笑い芸人「ねじ」の2人が、活動の拠点としている秋田でお笑いの野外ライブを開きました。
親交がある東京の芸人も駆けつけ、ネタを披露した野外ライブ。
秋田にお笑いの文化を根付かせようと企画した、2人の取り組みを追いました。
秋田市のエリアなかいちで、先週日曜日に開かれた、お笑いライブ。
舞台に上がったのは、お笑いの賞レースを制した芸人など6組。
声優のモノマネでブレイクした芸人も登場し、会場を沸かせました。
主催したのは、秋田出身のお笑いコンビ・ねじのササキユーキさんとせじもさんの2人です。
自分たちでスポンサーを集めて、無料でライブを開きました。
せじもさん
「ここ(秋田)でやったという、この現象が一番重要だと思うので」
「まずは見てもらって文化を浸透させるためにはこれ(ライブ)が絶対重要なので」
結成以来、東京で活動してきたねじ。
2019年の秋、秋田市で開いた単独公演では、約1000人を動員しました。
せじもさん
「自分が今やっている好きなことを辞めないためには何すればいいかみたいなこととかを歳を追うごとに考えてきて、今やれることをベストを尽くしてやるみたいな」
ササキユーキさん
「東京にいながらにして秋田を知れる芸人、そして秋田の人たちに東京のお笑いを伝えられる芸人、そうなれたら一番いいなって思ってますね」
この時は、コンビの結成から約10年。
2人は東京と生まれ故郷の秋田を行き来しながら活動していくことにしていました。
しかしその直後、最大の危機が2人を襲います。
新型コロナウイルスの感染拡大です。
その後、感染対策の緩和を受けて、県内でも祭りやイベントが再開されると、活動の幅が広がり始めました。
県の広報動画の収録日。
依頼されたテーマ・お題は、正しいクマ対策です。
親しみやすいコントに仕立てつつも正しい情報を盛り込み、決められた時間に収まるよう作り上げていきます。
ササキユーキさん
「どの辺まで笑いというものが許容されるんだろう。面白い、おかしいというのが許されるんだろう、というのが第一印象でしたね。深刻な問題なだけに」
県 自然保護課 早坂萌さん
「やっぱりプロで、笑いありの中にしっかりとした正しい知識を入れてくださったので、とてもありがたいと思っています」
「活動拠点の秋田にお笑い文化を根付かせたい」とねじが無料で開いた今回の野外ライブには、その思いに共感した仲間たちが駆けました。
その中には、漫才師の日本一を決めるM-1グランプリで前回準優勝したコンビ「ヤーレンズ」も。
約2000人が訪れ、大盛況だったお笑いライブ。
ササキユーキさん
「また来年お会いしましょう!ねじロックフェス2024でした!ありがとうございました!」
観客
「お笑い大好きなんです。秋田で見られないので、こういう機会があるのはすごくうれしいなと思います」
「もちろん初めて来ましたけど、面白いですね。来年もぜひやってもらいたいなと思いました」
せじもさん
「(外でやって)大正解ですね。こんなにちゃんと見てもらって、いろんな人に」
「まじで夜までやって花火あげるまでやったら面白そうだなと。その許可の取り方とかなんとなく分かりますけど、そこにたどりつくにはどうしたらいいのか分からないですけど 」
ササキユーキさん
「ここに立ちたいと思ってくれる秋田の若い子たちとかが増えてくれたらいいし、ひとつの夢のかたちになればなと」
「ぜひもっと上質なお笑いを届けられたらなと思っています」
ライブを通して、「秋田にお笑いの文化を根付かせる」という2人の目標の実現に一歩近づきました。