JR横手駅東口の再開発事業で施工不良が発覚した影響で、開館が遅れていた横手市の生涯学習館が完成し内覧会が開かれました。メインの図書館に加え、1階にはカフェコーナーなども併設され、街の玄関口、駅前に市民が集う交流の場としての機能も期待されます。
JR横手駅東口の目の前に完成した横手市生涯学習館「あおーな」。
オープンに先立ち9日、報道機関を対象にした内覧会が開かれました。
内装のいたるところに県内産の秋田杉をふんだんに使った施設は、鉄筋コンクリート造りの4階建てで、延べ床面積は約4200平方メートルです。
メインとなる図書館は、2つのフロアに設けられていて、約18万7000冊の本が収蔵できます。
3階の児童図書のフロアには、飲食が可能で横手市を一望できるテラスがあり、親子でくつろぎながら読書や読み聞かせができるゆとりある空間となっています。
2階の一般図書のフロアには、人の手を介さない自動の本の貸出機に加え、県内で初めてという珍しい図書館の機能の一つがあります。
「横手の観光地を教えて」
「横手市の観光地なら横手城やかまくら館。温泉もおすすめだよ」
チャットGPTを搭載したネコ型ロボットが、利用者の問い合わせに応えたり、探している本がある棚まで案内をしたりと、職員の労力の削減に一役買っています。
また、1階には100人規模の講演会に対応したスペースや運動ができるアクティブエリア。それに市民がくつろげるカフェコーナーが併設されたラウンジエリアもあり、市民の交流の場としての機能も担います。
横手市生涯学習館あおーな木村雅美さん
「生涯学習機能と図書館機能を融合させた事業を展開し、誰にでも開かれた場所として幅広い年代の方々がいつでも心地よく集える施設を目指してまいります」
施設はJR横手駅東口の再開発事業の一環で建設が進められ、横手市が再開発組合に取得費としておよそ15億円支払い整備されました。
去年7月にはあおーなの工事も行った建設業者の企業体が造る向かいの別のビルで、柱が傾くなどの施工不良があり、工事が中断した影響で開館が4カ月余り遅れました。
街の玄関口、駅前のにぎわい創出の拠点としての期待も高まる横手市の生涯学習館あおーなは、14日にオープンします。