秋田市は、外旭川地区で進めようとしているまちづくり事業計画の見直しを進めていますが、今年新たに助言を依頼した地域活性化に詳しい専門家と、計画内容についての協議を本格的に始めたことを明らかにしました。
一方、まちづくり事業の実現を公約に掲げている穂積市長は、事業の見通しを立てられるかどうかが、市長選に向けた進退を決める判断材料になるという考えを示しました。
愛用しているメガネを丁寧に拭いてからその日の議論に臨むことも多い、秋田市の穂積市長。
自身が公約に掲げ、実現を目指して見通しを立てた外旭川地区のまちづくり事業の計画が停滞しています。
今の任期が終わる、来年4月11日までに残された時間は、あと7か月です。
まちづくり事業をめぐり、秋田市は、整備しようとしている土地の規制を解除するための県と共同で行う手続きを進められず、計画の見直しを急いでいます。
市は今年から、地域活性化に詳しい外部の専門家を新たに招き、計画への助言をもらうことにしていました。
6月以降、その専門家との協議を本格的に行っていることを、12日に明らかにしました。
秋田市 企画財政部 齋藤一洋 部長
「地域交流の場の創出と起業支援、自動運転を活用した環境配慮型移動システム等を連携させることを検討の糸口とし、それぞれに関連した先進事例に関する助言などをいただいております」
市に助言を行っているのは、東京の印刷大手・大日本印刷で地域課題の解決に向けた事業を手掛けてきた、椎名隆之氏です。
市は、先月までに4回、対面で話し合いを行ったと説明しました。
一方、県と共同で土地の規制を解除する手続きを進められるかどうかについての見通しは明らかにせず、県とは、「取り組み内容の深堀りや見直しを行っている」という説明にとどまりました。
事業の停滞は、穂積市長が市長選に向けた進退を決める判断にも影響しています。
秋田市 穂積市長
「私の進退についてはやはり今の外旭川のまちづくり、新スタジアムの進捗状況、こういったものを総合的な判断をしたうえで私の進退を決めたいと思っております」
穂積市長は、当初は「今年の秋の初めごろ」に進退を表明すると話していたため、10月までが会期となっている今の定例議会で態度を明らかにする可能性もありましたが、表明は、次の定例の議会が行われる11月下旬以降となる可能性が高まっています。