農畜産物の輸出拡大に向け、国は手本となる産地を認定する制度を今年度、新たに設けました。「フラッグシップ輸出産地」と呼ばれる認定制度で、秋田は牛肉の産地に選ばれました。枝肉価格の下落やエサ代の高騰が続く中、県は畜産農家への支援を充実させていく方針です。
「フラッグシップ輸出産地」は海外のニーズや規制に対応しながら農畜産物を継続的に輸出し、手本となる産地を国が認定する制度です。
ことし7月、果物や畜産物などの産地として全国27の道府県が初めて認定され、このうち秋田を含む4県が牛肉の産地に選ばれました。今後、海外バイヤーとのマッチングなどの支援が受けられます。
先月、台湾を訪れて自ら秋田牛を売り込んだ佐竹知事。
佐竹知事
「台北市の高級焼き肉店において秋田牛の新規取り扱いが決定するなど、輸出拡大に向けた認知度向上や、販路の拡大がはかられたものと考えております」
輸出拡大に向けた動きが順調に進む一方、節約志向の強まりから国内市場では枝肉価格の下落傾向が続いています。さらにエサ代の高騰により畜産農家は苦しい経営状況に直面しています。
県農林水産部長
「配合飼料価格安定制度は、飼料価格が高止まりした場合は有効に機能しないことから、引き続き、国に対し飼料価格高騰の影響が緩和されるよう、制度の充実を要望してまいります。」
このほか県は、自給飼料の生産拡大に向けた機械導入への助成や、新たな飼料の開発など畜産農家への支援を充実させていく方針です。