県や福祉分野の有識者などでつくる協議会が、大規模な災害が発生した際に福祉関係の職員の調整役となる「災害福祉支援センター」の設置を目指していることが分かりました。
高齢者や障害者が一般の避難所を利用するといった様々な状況に対応できるよう支援体制の強化を図る方針です。
「災害福祉支援センター」は、大規模な災害が発生した際、県外の自治体などから応援に駆け付けた福祉関係職員の調整を担う組織で、すでに群馬や福岡など7つの県に設置されています。
県や社会福祉協議会、それに大学教授などで作る「秋田県災害福祉広域支援ネットワーク協議会」は来年度中に県内にセンターを設置することを目指しています。
災害派遣福祉チーム・DWATの派遣調整のほか、ボランティアセンターの運営支援などの機能も持たせたい考えです。
菅生淑子 危機管理監
「昨年の秋田市の大雨災害では高齢者等の要配慮者も一般避難所に避難しており、近年の災害の激甚化、頻発化を踏まえると、改めて受け入れ環境の整備の必要性を認識したところであります」
高齢者や障害者は、災害で課題がより深刻化したり、長期化したりする傾向があります。
一方、地域の福祉施設や相談機関も、被災によって本来の機能が十分に発揮できない事態が想定されています。
このため、災害発生時は、県外など被災地以外からの支援を有効に活用することが重要です。
県議会で県の菅生淑子危機管理監は「要配慮者が一般の避難所を利用するといった様々な状況に対応できるよう総合的な機能強化を図っていく」と述べました。