県内の第三セクター鉄道の運営費の支援について、県は国の新たな交付金を活用して、県と沿線の市の負担額を減らす方針を県議会に示しました。
2つの三セク鉄道合わせて、年間1億4000万円あまり削減できると試算しています。
県の方針は、県議会の産業観光委員会で示されました。
県 交通政策課 信太博之 課長
「各自治体の負担を減らすこともでき、かつこういった安定的な財源を用いることによりまして、今後10年間の安定的な第三セクターの運営をはかろうとするものであります」
第三セクターが運行する秋田内陸線と由利高原鉄道は、県と沿線の市などによる運営費の支援のあり方が課題です。
内陸線では、自治体が支出している運営補助費の約2億円を、2027年度までに1億4800万円ほどに段階的に引き下げることが決まっています。
県は、国の新たな交付金を活用することで、沿線の市の負担を軽減する方針です。
ただ、交付金を受けるためには、県は、鉄道施設の整備と維持管理の費用を、すべて負担する必要があります。
県は、負担が増える分は国の交付金でまかなえると説明しました。
交付金を受けられる目安は、来年度からの10年とされていて、その後の具体的な方針は示されていません。
三浦英一 議員
「10年後のその後の2035年(度)からは、その辺ちゃんとした担保があるのかどうか」
信太課長
「国の支援も受けつつ、皆さんで支えることによって運行をはかることを考えてございます」
交付金が受けられた場合、2つの第三セクター鉄道への補助額を維持しながら、県と沿線の市の負担額を合わせて年間で1億円4000万円あまり削減できると試算されています。
県は、課題を精査した上で、来月にも国への交付金の申請の手続きを始めることにしています。