自民党の新たな総裁に石破茂元幹事長が選ばれました。来月1日に臨時国会が召集され石破氏が102代目の総理大臣に指名され新内閣が発足します。解散総選挙は年内に行われる公算が大きく、その結果はまだ構図が固まらない来年春の県知事選挙や夏の参議院選挙に影響することが予想されます。
党本部での国会議員の投票に先立ち、午前10時から秋田市にある自民党秋田県連で行われた開票作業。県内の党員・党友は約1万人いますが、有効投票数は7539票でした。最も多くの票が集まったのは石破氏で2934票。小泉氏が1895票高市氏が1517票などとなっています。
秋田を含めた全国の党員票は党本部でドント方式によって割り振られ、高市氏が最も多い109票、次いで石破氏が108票、小泉氏が61票となりました。
史上最多の9人が立候補した今回の総裁選は1回目の投票でどの候補も過半数に届かず上位2人による決選投票にもつれ込むと予想されていました。
「高市君181票小泉君136票石破君154票」
国会議員票を最も集めた小泉氏は及ばす、100票以上の党員票を集めた高市氏・石破氏が決選投票に進みました。
1回目の投票に比べ全体に占める地方の票が少なくなる決選投票。秋田県連がもつ1票は最多得票となった石破氏に。
結果、石破氏が地方票・議員票ともに1回目の投票から高市氏を逆転して上回り新たな自民党総裁に選出されました。
5回目となった自民党総裁選への挑戦を「最後の戦い」と位置づけていた石破氏。
「国民を信じ勇気と真心をもって真実を語り、この日本国をもう一度みなが笑顔で暮らせる安心で安全な国にするために石破茂全身全霊を尽くしてまいります」
15日間の論戦を経て自民党の、そして日本の新たなリーダーが決まりました。
自民党本部の職員を経て民主党の事務局長などを歴任した政治アナリストの伊藤惇夫さんはこの結果について・・・
政治アナリスト伊藤惇夫さん
「要するに嫌われ合戦、嫌われ度が低い方が勝ったということでしょう。もうひとつは高市さんでは危ないという危機ばねが働いたのかなという気がしますね」
Q:危ないというのは
伊藤さん
「外交問題がひとつ。例えば靖国参拝を明言しているわけですから、もし本当に靖国神社を参拝した場合には日中関係が一層険悪になるし、日韓関係にもヒビが入りますから。そうなるとアメリカとの関係にも問題が起きてしまう」
「もう一点は高市さんでは選挙で負けるかもしれない」「これまで支持してきた保守票の中でも中道に近い緩やかな保守票。これが立憲に流れるのではという見方が前からあるんですよね」
「刷新感」もキーワードの一つだった今回の総裁選。年内にも実施される見込みの解散総選挙については・・・。
政治アナリスト伊藤惇夫さん
「今回の総裁選を見ても政治と金の問題に関しては全候補者がほとんど後ろ向きなんですよね。石破さんになったから臨時国会を開いて予算委員会まではやると思いますけども、そのあと解散総選挙になる過程で、一般の国民がいまの総裁選の熱狂から覚めた時に"結局自民党中身が変わっていない。表紙変えただけじゃない"と思うことがあると、自民党は選挙でそう簡単に勝てると思わないですね」
以下、スタジオで県選出自民党国会議員の投票行動などを解説
(こちらは動画をご覧ください)