この秋また、様々な物の値段が上がります。
大手食品メーカーのハムやソーセージ、ペットボトルの飲料などが対象で、今年最大の値上げラッシュと言われています。
そして食品以外でも「郵便料金」が10月1日から大きく変わります。
「郵便料金」の大規模な値上げは、消費税率の引き上げ以外では30年ぶり。
最大で35パーセントの値上げに、県内の中小企業からは切実な声も聞かれます。
秋田中央郵便局は、1日平均約14万通を取り扱う、県内で最も大きい郵便局です。
郵便料金の改定で、10月1日から大幅に値上げされます。
通常のはがきは、63円から85円に。
定形郵便の封筒は、重さで料金が変わっていたものを、50グラムまで一律110円に変更されます。
速達も、250グラム以内は40円上がって300円に。
最大で35%の値上げとなります。
大規模な料金値上げは、消費税率の引き上げ以外では30年ぶりです。
インターネットの普及に伴い、全国的に、ここ20年あまりで郵便物の取扱量が大幅に減少したことに加え、燃料費の高騰も値上げの大きな要因となっています。
遠藤隆孝 局長
「やはりトラック等で搬送していますので、やはり大きく影響しております」
文房具やオフィス用品を扱う秋田市の会社・マルシン。
机や椅子などの事務機器から、ペンや印刷用紙など小口のものまで、商品の注文を受け付けています。
このため、多い月では、1000通近くの請求書や納品書を発送する必要があり、郵便料金の値上げは、大きな負担になるといいます。
マルシン 進藤文仁 社長
「やはり正直申し上げまして痛いですね。やはり月末締めのお客様どうしても7割程度いらっしゃいますので、そういった意味では、9月の30日までお客様にお持ちしたものを入力するとなると、やっぱり翌日になりますので、やはり10月の1日2日早くても請求書発送となりますので、やはり(郵便料金が)上がったあとということになっちゃいます」
全国的には請求書などをペーパーレスの電子化する企業も増えていますが、県内ではまだまだ浸透していません。
進藤社長
「どうしても秋田まだまだハンコ文化ですから、ハンコが欲しいなというお客様もいらっしゃりですね。原本が欲しいというふうな文化が根強くありますので、そういった意味ではやはり私もお客様に合わせて対応していかなくてはいけないのかなと感じているところでございます」
10月1日から変わる郵便料金。
手元にハガキを持っている人は、差額に注意が必要です。
遠藤 局長
「値上げの差額については新たに切手も準備しておりますので、窓口でお買いいただいて、ポストに投函等して頂ければ助かります」
取り扱い量の減少から赤字が続いてきた郵便事業。
値上げに伴い、いったんは黒字化する見込みですが、今後さらに需要が減ることが懸念されるほか、間もなく取り扱いが始まる年賀はがきの発行にも影響を与えそうです。