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【特集】遅咲きの伸び盛り 陸上走り高跳びの27歳女性に密着!教員と選手の両立でいざ国スポへ

ABS秋田放送 2024年10月3日 17時41分

アマチュア選手の大舞台、国民スポーツ大会・国スポが、いよいよ5日、佐賀県で開幕します。

そこに挑む、陸上・走り高跳びの選手に注目しました。

去年の国体で7位入賞を果たした成年女子の選手が、今年の国スポにも挑みます。

大学までは全国大会への出場権をなかなか得られませんでしたが、社会人のいまが遅咲きの伸び盛り。

仕事と両立しながらさらなる高みを目指す姿を、廣田裕司アナウンサーが取材しました。

陸上・走り高跳びに出場する、秋田市出身の濱田風香さん、27歳。

これまで、高校や大学時代に、インターハイ・インカレといった全国大会出場経験がありませんでしたが、去年鹿児島で行われた国体で、7位入賞。

その時の自己ベストを今年8月の東北大会でさらに更新、1メートル71センチを跳び、優勝しました。

社会人5年目、遅咲きながらもいまが一番の伸び盛りです。

直立する人間ほどの高さを越える、走り高跳び。

助走に入る前の濱田さん、何かを念入りに確認しています。

―結構ぶつぶつ独り言が…

「独り言多めですね」

ーどんなイメトレを?

「いま助走のリズムのところでちょっと急にテンポアップするような感じがあるので、結構それを繰り返し確認してたんですけど」

自身の課題と向き合い続ける濱田さん。

ーこれは?

「練習ノートで」

「試合の中で気付いた点を書いてそれをまとめたのがこの辺で」

1日でノート2ページが埋まるほど、細かく分析します。

濱田さんには、いま目指している理想の跳躍があります。

「最後踏み切った時に弾かれるような跳躍ができれば本当はいいですけど」

真上に跳んでバーを越えるのではなく、弾かれるように、より遠くまでいく奥行きのある跳躍です。

鍵をにぎる「踏み切る前の重心移動」を、一本一本、確認しました。

練習の翌日。

「大河ドラマにいまはまってて。ふとあの場面良かったよなとか」

歴史上の人物の生涯を描くドラマが好きだという濱田さん。

教員として、生徒たちに歴史を教えています。

「電信線て何に使うもの?通信に使うものだよね。ということは、この人何が言いたいんだろう?どうだ俺すげーだろ、ではない、すしざんまいでもないんだよ」

生徒に配るプリントは、テーマごとに毎回濱田さんが作成しています。

「全部書くと大変なので、アウトラインだけ用意して」

「授業って55分の中で限られた時間の中でやるんだったら、一つの資料から授業始まった方がいいなと思うんで、使う資料あれこれもとなるよりは、限定されていたほうがいいかもしれないなと思っています」

放課後。

濱田さんは、顧問を務める陸上部の練習にも顔を出します。

大学卒業後は競技から離れていましたが、3年前、陸上部の顧問を務める中で、楽しそうに走る高校生の姿を見て、もう一度、走り高跳びに挑戦し始めました。

「結局楽しいので新しい発見もあったりしますし、なんでこういう失敗するのかなと考えていると、わりと自分の動きの材料になったりするので、それはそれでプラスになってるかなと」

高校生に指導する中で、改めて「走り」を見直したことが、自身の成長につながっているという濱田さん。

教員と選手の両立。

それぞれへの情熱が相乗効果を生んでいます。

「自分を支えるものはたくさんあった方がいいので、どっちかだけとかに絞らないで」

「2つ軸があるなら2つで自分を支えればいいんじゃないか」

「それを見せたい、というよりはひとつのモデルとしてあればいいかもしれない」

さらなる高みを目指して。

走り高跳び・成年女子は、14日に行われます。

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