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【衆院選2024】衆議院解散 総選挙は戦後2番目の短期決戦に 秋田1区立候補予定者の顔ぶれと思いは

ABS秋田放送 2024年10月9日 18時12分

衆議院が9日解散しました。総選挙は15日に公示され、27日日曜日に投票と開票が行われます。県内3つの選挙区には前回=3年前の衆議院選挙の倍近い、11人が立候補する予定です。

戦後最短、就任からわずか8日で衆議院を解散した石破総理。投票日まではあと18日で、解散から投票日までの日数は3年前の衆院選の17日に次ぐ戦後2番目の短期決戦となります。慌ただしいスケジュールの中、事実上の選挙戦がスタートしました。

秋田1区には自民党の前の議員・冨樫博之氏69歳と立憲民主党の前の議員・寺田学氏48歳、共産党の新人・鈴木知氏47歳と日本維新の会の新人・松浦大悟氏55歳の4人が立候補を予定しています。

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石破内閣が発足して2日後の朝。初当選以来、石破総理と行動を共にしてきた自民党の冨樫博之氏は県議会を訪れていました。

故野呂田芳成氏の秘書を経て県議会議員を5期18年務めた冨樫氏。古巣の自民党会派以外の議員にもあいさつに回りました。

冨樫氏

「選挙は党は党だけれどもやっぱり人間関係だと私は思っていますので。お願いはお願いでそのあとは人間関係」

後援会の事務所はJR秋田駅に近い商店街の一角に構え、事務所開きには佐竹知事も駆け付けました。

佐竹知事

「最も厳しい短期決戦。みんなで応援しなければこれは成就できません」

冨樫氏

「自民党に対する信頼が揺らいだというよりも、もう心が離れたと。解散すれば1週間で選挙カーが走っているこういう選挙です。本当にみなさんにおすがりするよりないんです」

地方を重視する姿勢の石破政権を支えるため。そして秋田の発展のため、これまでの実績を訴えながら5回目の当選を目指します。

冨樫氏

「これから石破カラーが打ち出されてこれからやっていくんです。この選挙で審判を受けて、その上でこれから新たな改革をしながらとか、新たなこれからの日本のリーダーとしての石破カラーを出しながら、地方創生を含めて頑張って行く」

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今月6日。7回目の当選を目指す立憲民主党の寺田学氏は選挙期間中の協力を求めるため事務所近くに住む支援者の元に足を運んでいました。早期解散には慎重な姿勢だった石破総理が態度を一変させたことを厳しく批判します。

寺田学氏

「政治と金の問題を覆い隠そうとする自民党の戦略を国民がしっかり見抜いて、自民党にケジメをつける大きい選挙になると思ってます。党利党略の解散は通じない。そういうことを国民の皆さんが示す機会になると思ってます」

今年は政治倫理審査会の野党側の責任者として、自民党の裏金問題で失われた政治への信頼を回復させることに最も心血を注いだという寺田氏。

「今度また急な選挙になりますけど…いつもご指導いただいてありがとうございます。一生懸命頑張って参りますので、何とかもう今回は自民党のこういうやり方に対して国民のみなさんにしっかりけじめをつけてもらいたいなと、頑張って参りますのでなにとぞご指導ください」

「がんばってくださいね」

誰もが安心して暮らせる社会を目指して、若者の雇用対策や高齢者の医療・介護の充実などを訴えていくことにしています。

寺田氏

「やっぱり秋田のことを考えると人口減少の問題もあるでしょうし、地方の活性化の問題もあると思います。石破さんその点は非常に力強く訴えられていた方ですが、今までの様子を見てみるとブレブレですので、本当にこの人が推進していけるのかということも問われていると思います。秋田をどうやって活性化させていくのか、地域をどうやって強くしていくのかということはしっかり訴えていきたい」

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元秋田市議会議員で共産党の鈴木知氏。

立候補の表明から5か月間、市内各地で演説を続けてきました。準備も自ら行います。

鈴木知氏

「普通は準備されてるところに行くんでしょうけど、ちょっとそういうまだ体制にはなってませんのではい、まず全部手作りで」

8日はJR秋田駅前で党の政策を訴えました。

鈴木知氏

「最低賃金全国一律どこでも1500円以上にし、中小企業の皆さんが人件費をしっかりと支払えるよう抜本的な中小企業対策、改革を行ってまいります。これまで大企業のために行われてきた減税、これを見直せばいくらでも財源は生まれてきます」

衆院選に立候補するのは2009年以来2度目の鈴木氏。今回の選挙では「政治とカネ」の問題を追及し、自民党政治からの脱却を強く訴えていくことにしています。

鈴木氏

「やっぱりですね、裏金に対する国民の怒りってのは本当に強くて、とにかくもう自民党には政治を任せられないという怒りの声が本当に多いので。やっぱりこう我慢してるんじゃなくて、みんなが声を上げられるような、まあそんな選挙にしたいなと思います。」

共産党秋田県委員会は今回3つの小選挙区全てに候補者を擁立します。比例代表での支持拡大も見据えながら、党の政策の浸透を図ります。

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「誰もが安心して暮らしていける秋田県を、そしてわくわくする政治を、若い世代がこの秋田県で10年後も20年後ももっともっと輝けるように政治を変えていきたい」

元参議院議員で日本維新の会の松浦大悟氏。衆院選へは希望の党から出馬した2017年以来2度目の挑戦です。

出馬を表明した今月2日、さっそくJR秋田駅前で街頭演説し、自民党への批判を展開しました。

松浦大悟氏

「石破総理、実は地方創生担当大臣でもあったんです。でも、みなさん、地方の現状、どうですか、石破総理が地方創生担当大臣だったときに少しは良くなったでしょうか、私には良くなったように感じられません。秋田県どの町に行ってもシャッター商店街じゃないですか」

政治家が“身を切る”改革を進めるとともに、現役世代の負担を減らすため社会保障費を減らし、消費税も5%に戻すべきだと訴えています。

「今の政治に不満を抱えている人の受け皿になりたい」と意気込む松浦氏。無党派層からの支持を集めたい考えです。

松浦氏

「組織や団体というよりも、秋田市民おひとりおひとりとつながっていきたいという思いがあるもんですから、できるだけ多くの人と接して、そして支持を訴えていきたいと思ってます。」

松浦氏は「立憲民主党とは憲法や原発再稼働への考え方が違う」と述べていて、野党間での候補者調整は行われない見通しです。

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前回=3年前の衆院選では野党候補が一本化され県内3つの選挙区すべてで自民党の現職に野党候補が挑む構図でした。今回は自民・立憲・共産がそれぞれ県内3選挙区すべてに候補者を擁立するほか、維新と国民民主から1区と3区に1人ずつ立候補し、激しい選挙戦となることが予想されます。

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