能代市に進出した製材メーカー国内最大手の中国木材の工場で、11日、製品を生産するための体制がすべて整ったことを祝う式典が行われました。
中国木材は、地元での雇用をさらに進めるほか、地域に根差した生産・出荷体制の確立を目指します。
こちらの施設は、3か月前にすべての設備が稼働を始めたばかりの、集成材棟と呼ばれる場所です。
原木をカットし、形が整った木材を貼り合わせて製品化していて、人だけでなく、ロボットも使い、作業の効率化を図っています。
同じ建物の中には、仕上がった製品の品質検査を行う場所もあります。
こちらには、従業員の姿が多くみられ、人の目、人の手で、最終チェックを行っていました。
中国木材によりますと、能代市の工場の生産能力は、国内にある工場の中でも最大規模で、海外への輸出製品の生産も検討しています。
おととし建設が始まった中国木材の能代工場は、原木から製品を生産するまでの設備・体制がすべて整い、11日はこれを祝う式典が開かれました。
式典には、中国木材の堀川保彦社長も出席しました。
すでに地元から約150人を採用していて、堀川社長は今後もさらに採用を進める考えを明らかにしました。
中国木材 堀川保彦 社長
「今後の労働力不足に対応するため、最新の技術を各所に取り入れております。それでも最終的には現地雇用200名を見込んでおります」
今後は生産した製品を保管する倉庫や、作業の中で余った木材・端材を活用したバイオマス発電所も建設するなど、事業拡大に向けた施設整備をさらに進める計画です。
地元企業の経営に影響が及ぶ可能性を踏まえ、経済界の関係者とも話し合いを重ねたうえで進出を決めたという中国木材。
堀川社長は、地元企業との連携にも力を入れる考えを示しました。
堀川社長
「いろんなことで協力できるんでないかなと思います。ひとつはこちらの方でつくるラミナ、薄い板ですね、そういったもので協力していただけるとか、先ほどの山自体もいいもの、悪いものたくさんありますし、バイオマス関係もあります。工場ごとで得意、不得意あると思いますんで、そういったところお互いに補いながらやることによって、本当の意味での山の価値、生まれてくると思ってます」
中国木材は、11日、県内の森林資源を有効に活用するため、県や能代市と連携協定を結び、地域に根差した活動に力を入れる姿勢もアピールしました。
このほか、将来的に、能代港から製品を出荷する体制をつくることも検討しています。