全国の新聞社や放送局の代表者が集まり、これからの報道機関の課題や役割を改めて考えようという催しが、秋田市で開かれました。社会的に意義があったと評価された記事や写真、映像の表彰も行われました。
全国122の報道機関が加盟する日本新聞協会は、毎年10月、新聞の意義や役割を考えるための様々な取り組みを行っています。秋田市内で16日に開かれた新聞大会が、その一つです。
報道機関の課題や役割を関係者同士で改めて考えるのも目的の一つで、協会が社会的に意義があったと評価した記事や写真、映像を称える表彰式も行われました。
今年の元日に発生した能登半島地震での津波や火災を最前線で取材・撮影した、石川県に拠点を持つ新聞社=北國新聞社の記者2人も表彰されました。当時、能登半島の支局に勤務し、入社1年目だった谷屋洸陽さんは、津波が防波堤を乗り越える様子を避難しながら写真に収め、「歴史的価値がある」と高く評価されました
北國新聞社 谷屋洸陽さん
「9月に奥能登を襲った豪雨は、非常にショックでした、どうして奥能登の人たちがこんな目にあわなければいけないのかと、自然を恨みました。今回の豪雨で能登の復興の道のりはさらに長くなりました。数年どころか、10年以上かかるかもしれません。入社1年目にこの大災害を経験した記者として、能登の復旧・復興をゴールまで見届けるという気持ちをもって、これからの記者人生を歩んでいきたいと思います」
ほかに表彰されたのは、いわゆる裏金問題や、障害者向け施設での不正行為を追及した記事を手がけた取材班の代表者です。行政や捜査機関が一方的に発表するものだけではない、独自に集めた情報を元にした粘り強い取材の成果が高く評価されました。