県内の企業が今の景気の状況や先行きをどうとらえているかを示す、景況感に関する日銀秋田支店の調査結果が公表されました。景況感は、前回をわずかに上回っています。
日銀は、災害復旧に関わる建設業や、賃上げで消費者の購買意欲が上向いたことで恩恵を受けた小売業など、非製造業の回復が背景にあると分析しています。
日銀の景況感に関する調査=短観は3か月ごとに公表されるもので、今回は、8月下旬から、先月=9月末にかけて県内144社を対象に行われました。
景気が良いと答えた企業の割合から、悪いと答えた企業の割合を引いた、業況判断指数は、「プラスマイナスゼロ」で、前回の調査を1ポイント上回りました。製造業は、前回の調査から4ポイント悪化し、「マイナス12」でしたが、非製造業は3ポイント改善し、「プラス6」でした。
調査では、非製造業の中でも、建設や小売の分野の景況感が特に改善していました。日銀秋田支店は、建設業については、去年と今年の記録的な大雨に伴う、復旧事業の増加が影響し、小売業については、賃上げが背景にあると分析しています。
日銀秋田支店 片桐大地支店長
「賃上げの恩恵をより受けていらっしゃる若手であるとか、ファミリー層がお客さんに比較的多いような店舗、例えばスーパーマーケットの店舗では、あまり節約志向の影響って感じないとかですね、むしろしっかりお金を使っていただいてますとかですね、そういうようなお話がちらほら聞かれ始めています」
一方、製造業については、中国経済の減速が影響していると分析していて、先行きが不透明だと感じる企業も少なくないという見方を示しました。