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投票するとサービスが受けられる「選挙割」 秋田県内での取り組みは?

ABS秋田放送 2024年10月16日 18時14分

世の中には学生割り引き=学割、ファミリー割り引き=ファミ割、団体割り引き=団体割などという言葉がありますが、「選挙割」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

選挙に関心を持ってもらおうという取り組みのひとつです。投票した人に対して、店で割り引きなどのサービスをするもので、すでに首都圏などでは広まっています。県内ではまだまだ多くはないものの、実施する店も少しずつ出てきています。取材しました。

秋田市の通町商店街にある喫茶「交点」。この店で「選挙割」を実施しています。

交点 五十嵐聖隆さん

「選挙行ってきましたっていうことをおっしゃって頂けたらドリンク=飲み物ですねを50円引かせていただきます。」

深煎り珈琲が自慢のこの店は、潟上市出身の五十嵐聖隆さんがおよそ5年前に始めました。その間、国政選挙や秋田市議会議員選挙などで選挙割を実施。以前暮らしていた関西では多くの店が取り組んでいたそうで、自分の店でもオープンしてほどなく始めました。

五十嵐さん

「Uターンする前は関西の方に居たんですけれども、そこでは沢山されてるお店を見聞きしてまして、慣れ親しんでいたって言うことと、選挙とか政治みたいなことに『当たり前に関わること』をお客さん含めて「そうです よね?」っていうことを、意思表示っていう言い方 は大げさかもしれないんですけれども、表してみたいなって思ったことがありますハイ」

全国で一般的になってきている「選挙割」。特定の候補の応援につながるような形では実施できません。こちらは東京の大学生が中心になって運営する一般社団法人「選挙割協会」のホームページです。

田村アナウンサー「飲食店が主ですが、首都圏はほんといろんなお店が掲載さていますね、こうしたお店に協力を依頼して、選挙に行った人がちょっとしたサービスを受けられるようにしたものが"選挙割"です」

選挙に行った人がもらう「投票済証明書」などを見せると、料金の割り引きを始めドリンクやトッピングなどのサービスが受けられる仕組みです。過去の選挙では全国2000店以上が参加しています。

市町村によっては「投票済証明書」を発行しています。簡易的な投票の証で、期日前投票も対象です。こちらは由利本荘市の「投票済証明書」。市町村に発行の義務はなく県内は合わせて5つの市と町が作成しています。

こちらは潟上市が発行しているもので、選挙割に活用されたり会社で提出を求められたりする場合に使われるということです。

それぞれの市・町ともに、投票した人から要請があった場合だけ、渡しています。

さきほどの喫茶店からほど近く。

外が明るいうちに店を開けてくれたのは会員制ワインバー「夜間飛行」の店主・尾張知哉さんです。ここでも選挙割を実施しています。名古屋や岐阜で飲食店に携わってきた尾張さん。周りでも多くの店が選挙割を実施していたそうです。

この店での「選挙割」はチャージ(席料)100円引き。証明書なども必要ありません。

夜間飛行 尾張知哉さん

「うちはもうお客さまを完全信用性なので、自己申告制ではい承っております」

田村「行ってきたよって言えば」

尾張さん「行ってきたよって言えば」

田村「写真とかじゃなくても…」

尾張さん「…まあフフフ」

3年前に店を開いた当初から選挙割を取り入れ、今では常連客の20人ほどが活用しているといいます。

尾張さん

「お酒のお店で話題に挙げない方がいいものって3つあるって私は言われてきたんですけども、宗教と政治と試合の話はご法度って言われてきたんですよね。やっぱり論争を生む話題ってお酒の席では避けた方がいいって言われてきたので、そのあたりはちょっと取り入れる時に選挙割入れるときに不安はあったんですけど」

田村「選挙割から選挙の話になったりして会話が生まれたりするもんですか?」

尾張さん「そうですねただ誰がいいとかだれがダメだとかっていうそういう野暮な話は生まれないですねうちは」

田村「じゃあ逆にどういうことが話の中出てくる?」

尾張さん「やっぱり行かなきゃだめだよねっていうところかな~」

およそ20年の県内の衆議院選挙の投票率は低下傾向です。10年前には(2014年)県内の投票率が戦後最低を記録。その後いったん上がったものの、前回3年前の衆院選でも60%を切って戦後2番目に低い記録になりました。

投票率の向上にも一役買うと期待されている選挙割。

夜間飛行 尾張さん

「政治の文句を言ったり政治家の批判をすること自体は悪いことではないと思うんですけど、やっぱり文句を言うなら選挙に行ってからじゃないと言えないですよね」

交点 五十嵐さん

「投票率を毎回見るにつけああちょっと残念だなってっていうことはやっぱり思います。なので、当然さっき言いましたように全然ライトですし、何かが変わるとかは思ってないんですけれども、1人でもなんかこ うきっかけにして貰えたら嬉し いかないう事はちょっと思ってたりはします」

期日前投票も始まった衆議院選挙。選挙割が投票に行くきっかけの一つになる人もいるかもしれません。

秋田放送は選挙により関心をもってもらおうと衆議院選挙に関するニュースの特集ページを設けました。

そして日本テレビのzero選挙の特設ページには候補者アンケートや簡単なアンケートに答えると自分の考え方を診断してくれるコーナーも設けていますので、投票の参考にすることができます

また、日テレNEWS NNNのYouTubeで25日(金)まで「投票誰にする会議~みんなの声でつくる衆議院選挙2024~」と題して平日の20時~21時に投票の参考になる情報を生配信します

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