県内の戦没者を悼む平和祈念式典が秋田市で行われました。
終戦から来年で80年です。
遺族の高齢化が進み、戦争を知らない世代が増え続けている中、参列者が平和への思いを新たにしました。
秋田市のミルハスで行われた県の戦没者追悼式・平和祈念式典は、高齢化が進む遺族の負担を考慮し、暑さを避けて毎年この時期に開かれています。
18日は、遺族など約600人が、戦争で亡くなった人を悼み、平和への思いを新たにしました。
佐竹知事
「祖国を思い、家族の幸せを願いつつ、戦場やはるか異郷の地で帰らぬ人となられた方々、戦禍に遭い、犠牲になられた方々のご無念を思うと、深い悲しみをこらえることができません」
式では、遺族を代表して、太平洋戦争の激戦地・東部ニューギニアで1944年に戦死した、鷹島金市さんの長男・峯雄さん83歳が、追悼のことばを述べました。
鷹島峯雄さん
「歳月人を待たずのごとく、先の大戦が終結宣言されて、早くも79年になりました。ウクライナやパレスチナのガザ地区では、毎日戦争が続いており、悲惨な状況を目の当たりにし、本当に心が痛みます。一日も早く終結することを願ってやみません」
「ようやく物心ついた頃に戦争に行っていますので、あとは全然記憶もないし、どういう人だったっていうことも分かりませんね」
ーもし会えたらどんな話がしたいですか?
「ん~…どういうもんでしょうな、やっぱり…普通の親子でしょうな。別に特別どうこうってないんですけど、まず一緒に酒飲んだでしょうな、やっぱりね」
日中戦争以降、県内の戦没者は、軍の関係者だけで3万4000人あまりにのぼっています。
秋田県遺族連合会によりますと、戦没者の遺児「子ども」にあたる人の平均年齢は82歳で、高齢化が進んでいます。
遺族会には、戦没者の「孫」や「ひ孫」も増えてきました。
戦争を知らない世代が増え続ける中、来年、終戦から80年を迎えます。