今年7月の記録的な大雨の降り始めから、24日で3か月です。
大きな浸水被害があった由利本荘市の久保田地区では、復旧を断念して市営住宅に移り住んだ人もいます。
再びみんなが笑顔で集まれることを願って、集会所の復旧を進める男性を取材しました。
子吉川の支流があふれ、多くの住宅が浸水被害にあった、由利本荘市の久保田地区。
家の奥まで土砂が流れ込み、ここで生活することが難しくなってしまった住民もいて、24日までに3世帯が市営住宅に移り住みました。
長年住み続けた家を取り壊すことを決めた人もいます。
雨の影響で大きく亀裂が入っていた道路は、いまは通ることができるようになっていました。
しかし、住宅などの復旧はまだ終わりが見えず、不安を抱え続けている住民も数多くいます。
この地区に住む熊谷甚悦さん67歳は、大雨の被害にあった集会所を写真に収めていました。
熊谷さん
「修繕の話を進めているもんですから、それのために、補助金もらって」
ー補助金が出るんですか?
「そうなんです。一応市のほうから補助金をもらうことで、ここほら、町内の集会施設ですから」
30畳と14畳の部屋がある集会所は、大雨の被害を受ける前は、ことあるごとに住民が集まって食事などを楽しむ場所でした。
熊谷さんの住宅は少し高いところにあるため、被害は免れたということですが、同じ地区で大きな被害を受けた人もいて、みんなでまた集まることに対する葛藤も垣間見えます。
熊谷さん
「置かれた状況の格差といいますか、落差が大きいので、なかなか集まってなんとかっていうのはやりづらい」
それでも、熊谷さんはここでまたみんなが笑顔で集まれることを願っています。
熊谷さん
「年越して、こちらが直ればいくらか前向きに進むかなということになるんじゃないかなとは思っていますので」
熊谷さんは、集会所の年内の工事完了を目指して、復旧への歩みを進めることにしています。