県が発注した委託業務をめぐり、現金100万円をやり取りしたとして再逮捕された県職員と、逮捕された横手市にある土木建築会社の役員の男が、28日、起訴されました。
収賄の罪で追起訴されたのは、県職員の三浦学被告49歳で、贈賄の罪で起訴されたのは、横手市にある土木建築会社・クラフトの役員、小松谷行義被告51歳です。
起訴状などによりますと、三浦被告は、県職員の立場を利用し、去年7月の記録的な大雨からの復旧工事を委託された会社に、下請け業者としてクラフトを斡旋し、その見返りとして、去年12月、小松谷被告から現金100万円を受け取った罪に問われています。
クラフトは、大雨で冠水した秋田中央道路の排水業務で、約1億3000万円を売り上げました。
警察のこれまでの捜査で、クラフトは、3年前に三浦被告が直接、元請け業者とやり取りする“責任者”の立場に就いてから、下請け業者として名前があがるようになっていたことがわかっています。
警察は、三浦被告が別の道路の復旧工事でも下請け業者としてクラフトを斡旋していたとみていて、ほかにも金のやり取りがなかったか慎重に調べています。
なお、三浦被告については、別の贈収賄事件についての裁判が今月始まっています。
その中で、賄賂のやり取りをした相手として、贈賄の罪に問われている男鹿市の林業会社の元社長・目黒幹雄被告が、小松谷被告を通じて三浦被告と知り合い、その後、度々飲食をともにする関係になっていたことが分かっています。
今後の裁判では、賄賂をめぐる3人の関係性も明らかになるものとみられます。