男鹿市から秋田市にかけての海域で計画が進められている洋上風力発電をめぐり、事業者が漁協関係者などに事業のスケジュールや概要などを説明する協議会が開かれました。
漁業関係者からは、情報共有の場を増やしてほしいなどといった要望が寄せられています。
国と県が開いた協議会には、男鹿市と潟上市、秋田市の代表に加え、その沖合いを管轄する漁協の関係者などが出席しました。
男鹿市から秋田市にかけての海域で発電事業者に選ばれた、電力会社や大手商社など4社で作る合同会社が、29日、初めて協議会に出席しました。
事業者からは、風車の本格的な工事を3年後の2027年に始め、2028年6月の運用開始を目指すスケジュールが改めて示されました。
また、風車の配置をめぐり、船の航行やテレビ電波・気象レーダーに影響がないという調査結果が報告されました。
漁協関係者からは、事業者との情報共有の場を増やしてほしいという意見や、事業者が拠出する基金の配分方法が不明確だなどといった意見もあがりました。
秋田県漁業協同組合 加賀谷弘 組合長
「その地区ごとで持続可能な漁業を目指すために、まずどういうふうなことを考えていくのかね、本当にひとりひとりが思いを込めたような意見で、自分だけが利益を得るとかそういうことじゃなくて、秋田県の漁業全体を考えてもらいたい」
来年4月には、洋上での風車設置が漁業に与える影響についての調査も始まります。
国と県は今後も協議を続け、関係者との利害調整を続けていくとしています。