27日に投票が行われた衆議院選挙。
秋田にある3つの選挙区では、いずれも激しい選挙戦が繰り広げられました。
このため、選挙前から各党の党首が続々と応援に入り、県内各地で論戦を繰り広げました。
街頭や演説会で、石破総理をはじめとする各党の党首は、秋田で何を語っていたのか?
そして、激戦を制した候補者はどんな選挙戦を繰り広げていたのか?
振り返りました。
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6月。
岸田政権の支持率が低空飛行を続ける中、総裁選への去就が注目されていた石破元幹事長が、秋田1区の冨樫博之氏の国政報告会に姿を現しました。
石破氏
「来るべき時は、先生おっしゃいますように、この国どうすんのということについてきちんと答えられるようでなければ、総裁選挙に出るなんぞということは国民に対してこんなに失礼なことはない」
初当選以来、12年間、石破氏と行動を共にしてきた冨樫氏は。
冨樫氏
「いい時もあった、つらい時もある。だけどそこは、男はぶれればダメなんです。この人だと思ったら最後まで、石破先生が5回目の挑戦になるかならないか別として、5回目の正直ってあるのか?かもしれない。だけれども、男が男に惚れればですね、どこまでもついていく」
その翌週に開かれた自民党秋田県連の大会。
県連会長を務める秋田3区の御法川信英氏は、政治とカネの問題について土下座をして謝罪しました。
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公示2日前の今月13日。
大阪府の吉村知事が、日本維新の会の共同代表として、秋田1区から出馬する松浦大悟氏の応援に入りました。
吉村共同代表
「この秋田、東北、なかなか維新が難しいという地において、松浦大悟さん一人で立ち上がって戦ってくれています。一人で戦わせるわけにはいかないじゃないですか」
本拠地の関西圏では、自治体のトップ・首長や、地方議員を数多く生み出し、実績をつくってきた、日本維新の会。
支持者などが集まったタウンミーティングで、来年の春に行われる県知事選と秋田市長選への対応が問われました。
吉村氏
「これはでも立ってくれる人がおるのかなというところなんで(秋田の維新は)全員でしょこれで」
松浦氏
「いやいや、秋田出身の台東区議もおります」
木村氏
「東京から本日新幹線に乗ってさっき着いて」
吉村氏
「秋田出身で、あっ木村さん!」
秋田市出身の弁護士で、現在は東京・台東区で区議会議員を務める木村佐知子氏が、来年春に行われる秋田市長選への出馬に意欲を示しました。
吉村氏
「秋田市長目指すならそこ来ないと」
木村氏
「いや本当に間に合えば良かった」
木村氏は秋田放送の取材に対し「無所属での出馬を含めて今後検討していく」とコメントしています。
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総選挙が公示された15日。
秋田3区で立候補した村岡敏英氏の第一声に、国民民主党の榛葉幹事長が駆け付けました。
歯に衣着せぬ物言いで、インターネットなどで人気を集めています。
榛葉幹事長
「いま政治がおかしいよ!」
「与党の大政治家が1年間で10億、5年間で50億!?ひとり3000万円も裏金もらっておいてなんのおとがめもなし。土下座をすれば済む問題ではない!国民は怒っているんですよ」
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一方、自民党の御法川氏の第一声。
地元の市町村長が駆け付ける中、統括責任者を務めた大仙市の老松市長は、県職員への贈賄容疑で逮捕された男がかつて御法川氏に個人献金をしていた件に触れました。
老松市長
「本当にひとつの事件があったわけですけども、それと無理やり関連、関係させようとして、憶測で書いている部分が大変あるんではないかなと、私は、私は個人的にそう思っております」
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選挙戦2日目には、村岡氏の応援のため、国民民主党の玉木代表が大仙市に入りました。
玉木代表
「戦後最速で解散して、いま選挙戦が行われているんです。何かおかしくありませんか。全部自民党の都合じゃないですか。自分で不祥事を起こしておいて自分でトップを変えてまた新しい総裁総理を選んで都合のいいときに解散する。そもそも間違っているんじゃないですかね。私は今回皆さんに問いたいのは、今回の選挙の争点なんです。極めてシンプルだと思っているんですね。それは国民の皆さんの懐を豊かにする政治家を選ぶのか、自分の懐を豊かにする政治家を選ぶのか、この選択なんですよ!」
玉木代表が街頭演説で繰り出す政策論や主張は『正論パンチ』と名づけられ、選挙期間中、全国各地で話題を集めました。
ー代表が正論パンチと名づけていますけども、それが(有権者に)届いているか?
玉木代表
「届き始めていると思います。私はその意味では石破さんも言っていたけども、有権者を信じているんですよ」
「単に口当たりのいいことを言っても仕方がないので、やっぱり真心を込めて真実を語ることが一番大事なんじゃないですか。それを私たちはしっかりやっていきたい。それがまさに国民民主党が掲げる『正直な政治を貫く』ということだと思いますので」
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選挙戦7日目。
秋田1区の寺田学氏の応援に、立憲民主党の野田代表が駆け付けました。
野田代表
「自公の過半数まで追い込める可能性も出てきました。その自公の過半数割れに追い込むためには、競り合っている選挙区で一つでの多くの同志が一票でも多く小選挙区で勝つことが大前提になるんですね」
野田代表は、寺田氏について「党の実務ができ、支えてくれる人材だ」と評価し「ぜひ国会に戻ってきて、政権をとった暁には一緒に仕事をしてほしい」と寺田氏への支持を呼びかけました。
野田代表
「石破さんですら自民党を変えることはできないんです」
「真の政権交代じゃなければ、政治改革は進みません。政権交代こそが最大の政治改革です。確信を持って、秋田1区は寺田学と一票を投じていただきますように」
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選挙戦終盤。
自民党が非公認とした候補者が代表を務める政党支部に2000万円を支給した問題で逆風がさらに強まっていました。冨樫氏は、根強い支持層がいる河辺・雄和地区など秋田市郊外を遊説しました。
冨樫氏
「選挙、私も5回目ですけれどもね、これだけ厳しい選挙はなかなかない。いまだに横一線だ。この横一線が半歩でも出るように」
「ひとり2点足してくれ、もう2点、もう2点足してくれ。もう2点足せばVって見えねぇが。V、これさ結び付ける合言葉は2点だ」
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選挙戦最終盤の11日目。
秋田3区・村岡氏の応援に、再び国民民主党の玉木代表が入りました。
玉木代表
「103万円の壁をあげてね、もうちょっとアルバイトやパートの人が働けるようにしたりだとか」
「でもこれ全部法改正必要なんです。それを我々国民民主党のだけで当然その中には村岡さんに加わってもらいますけどね。そういった法律案をきちんと自分たちで作って提出するためには、21議席が必要なんですよ」
「ここでみなさんがどう行動するか、みなさんの一票で選挙結果が変わるし、その選挙結果は日本を変える結果になるんですよ、みなさん」
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秋田1区の冨樫氏は、生まれ故郷の秋田市太平を遊説しました。
幼い頃から顔を知る支援者に伝えたいことがありました。
冨樫氏
「私が12年かかって支えた石破茂総理を迎えて、冨樫博之頑張れっていう気合を入れてもらって」
「私を助けてくれというお願いをしていただけることになっています」
応援のため秋田を訪れた石破総理。
約1500人の聴衆を前にまず語ったのは、これまで自身を支えてくれた冨樫氏への感謝でした。
石破総理
「冨樫さんは私が苦しい時もつらい時もいつも一緒にいてくれました。どんな苦しい時も、石破さん頑張ろうね、そう言ってくれた、私にとってかけがえのない同僚であり友人、冨樫博之、極めて厳しい情勢の中にあります」
「河川を改修し、安心安全な秋田をつくる、冨樫博之だからできることであります。みなさま力を貸してください。冨樫さんは間違いなくこの秋田から新しい日本をつくります。必ず皆様の思いに応えます」
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そして迎えた投票日。
ジャーナリスト 鈴木哲夫氏
「来年参議院選挙があるんですね。有権者からすると、今回自民党にまさにお灸をすえたと厳しい選択をして」
「パーシャル(連合)でこの予算絶対入れてくれと、そしたら予算案成立してもいいと、そういう動きが少しずつ出るかもしれません。完全な連立みたいなことは参議院選挙まではないと」
「野党は野党として自公と対決してほしい、対立、緊張感を持ってほしいという世論からすると、維新や国民民主がそういう動きをすると批判が来るだろうだから、そんなせめぎ合いがこれから続いていくと思います」
12日間の選挙戦を経て、県内から当選した6人の衆議院議員。
県民の声を国に伝える代議士の役割をきちんと果たすのか、私たちは見極めていかなければなりません。