特集です。29日大阪で開幕した社会人野球の全国大会・日本選手権に4年連続でTDKが出場します。今年、年代別日本代表にも選ばれTDKを支えるピッチャーとして大きな飛躍を遂げたのが由利工業高校時代に春の選抜甲子園で登板し、現在社会人2年目の佐藤亜蓮選手です。日本選手権へ、決意を聞きました。
「いきましょう、うっし、えーい」
社会人野球・二大大会のひとつ日本選手権に4年連続13回目の出場となるTDK。強豪チームが招待される8月のJABA長野大会で、ケガ人が相次ぐ中若手の台頭も光り優勝。日本選手権の出場権を勝ち取りました。
夏井脩吉主将
「チーム状況はそんなにいい感じではなかったので不安の方が正直多かったかなという思いはあるんですけど、その分一人ひとりが自分の役割をしっかりと果たそうという気持ちが伝わってきてたので、ほんとに総合力で勝てた優勝なのかなと思います」
優勝に貢献した若手のひとりが由利本荘市出身、TDK2年目の佐藤亜蓮です。
長野での大会では主に抑えとして3試合に登板。決勝でも、優勝がかかる中8回・9回を託されました。
最速152キロのストレートが持ち味の佐藤。
社会人2年目の今年、さらなる成長のために磨きをかけたのが…。
佐藤亜蓮投手
「やっぱり変化球でどんどんストライクをとっていくっていうのが、まっすぐ一本槍では通じないていう、去年の反省を生かしたうえでの課題だったので、そういう点ではしっかり取り組めているのかなと思います」
切れ味鋭い変化球です。カーブ、さらに、ストレートと同じ腕の振りでありながら球速が遅いチェンジアップ。この2つに特に力を入れました。
受けるキャッチャーも佐藤の「ボール」から、そして「本人の姿勢」から成長を感じています。
奥村幸太捕手
「新人のときはただただバッターに向かっていくだけだったのが、1年目2年目となってだんだん周りも見えてきて、あいつの方からもバッテリーをリードしていくような姿がすごい見られるんで、受けていても頼もしいなと思います」
由利本荘市で生まれ、高校は由利工業を卒業した佐藤亜蓮。
6年前の2018年、初めて春の選抜甲子園に出場した由利工業のエースとしてチームを引っ張りました。
Q 人生変わった?
佐藤投手
「あの時期があったから大学も行けましたし。逆にあれがなかったら普通にTDKに正社員として入ってました。」
そして、TDK2年目の今年もまた佐藤にとって飛躍の年になりました。
先月中国で行われた23歳以下のワールドカップ。佐藤は日本代表の投手11人に選ばれ2試合に登板。日本の優勝に貢献しました。
日の丸を背負った経験が大きな刺激になったという佐藤。今度は、TDKを背負って全国大会に臨みます。
佐藤亜蓮投手
「小さいころから慣れ親しんだチームで、自分からしたらヒーローのような存在だったので、このユニホームを着て戦えることを光栄に思いますし、このチームを自分で引っ張って全国でも戦えたら最高だと思っているので、これからもがんばりたいと思います」
TDKとしては、第1回大会以来、50年ぶりの初戦突破を目指して。あす近畿第1代表・日本新薬との1回戦に挑みます。