秋田市で、木版画による年賀状の制作体験教室が開かれました。講師を務めたのは秋田市出身の木版画家 勝平得之のひ孫にあたる版画家の女性です。
生涯にわたって秋田の風景を描いてきた木版画家 勝平得之の偉業を広く知ってもらおうと秋田市は毎年版画でつくる年賀状の制作体験教室を開いています。
今年は勝平得之のひ孫で版画家の伊藤由美子さんが講師として招かれました。
「絵の具を乗せたときにあまり削れてないと、こっちにほうにもついちゃうので、だいたい指一本から一本半くらい余裕があるといい」
彫り方によって出来上がりの印象が変わる木版画。
参加者は扱い慣れない彫刻刀に苦戦しますが、伊藤さんはひとりひとりのペースに合わせて丁寧に教えていきます。
参加者が挑むのは複数の色の絵の具を用いる多色刷り。版木と呼ばれる板に均一に絵の具が乗るようにはけでなじませるのが大事なポイントです。
作業開始から約5時間。完成は目前です。
新年を祝う気持ちを込めて家族や友人に贈る年賀状が出来上がりました。
参加者の女性
「雰囲気いいですね。書くよりもやっぱりなんかね、雰囲気、うん…やわらかいですね」
参加者の女性
「思い通りにはいかないものですけれど、少し手を加えたりすると表情が変わるのですごくおもしろいと思います。」
得之のひ孫で版画家 伊藤由美子さん
「普段は自分ひとりで作品づくりをしてるんですけど、こういう教室の場だと皆さんと楽しさを共有できるので、そういうことも教えることを通して伝えていけたらいいのかなと思います。」
伊藤さんはこれからも体験教室などを通して版画の楽しさを知ってもらう活動を続けていくことにしています。