秋田市の穂積市長は、新スタジアムの建設費用が、現在の計画よりも増える可能性が十分にあるとの見解を示し、今の任期が終わる来年春までに、市として建設費用も含めた新たな計画を示す方針を明らかにしました。今の任期を終えたあと、再び市長を目指すかどうかについては、今週から始まる市議会の中で態度を明らかにする考えです。
新型コロナウイルスに感染し、先週半ばまで療養にあたっていた秋田市の穂積市長。公務に戻って間もない中ですが、今週木曜日からは、定例の市議会での議論に臨みます。きょうは議会開会に先立ち記者会見を開きました。
今回の議会でも、新たなスタジアムの建設をめぐる議論に多くの時間を費やすことになりそうですが、穂積市長は、今後の焦点のひとつとなる、費用の見通しについて、次のように述べました。
秋田市・穂積市長
「90億というひとつの目安は出しましたけれども、それが本当に精査されているのかというと、まだそこまでいってませんので」「将来的には増える可能性は十分あると思いますが、やはり基本設計。基本計画をつくっていかなければ概算的なものもなかなか出していくのは大変だろうというふうに思います」
秋田市は、新たなスタジアムの建設費用を、約90億円と試算しています。ただ、穂積市長は、新県立体育館の整備事業にも影響を及ぼした建設業界での労働環境の変化や、資材価格の高騰などを踏まえると、建設費用の増加はあり得るとの見解を示しました。
現時点では5000人規模のスタジアムを建設する想定ですが、将来的に規模を拡大できる計画にするかどうかは、建設費用を考慮したうえで、慎重に判断する考えです。
秋田市・穂積市長
「J1なると、彼ら(ブラブリッツ秋田)は7000、1万人は来るだろうと。こう言ってますので、そういう流れの中と、やはりあとは整備費ですよね。整備費がどれくらいかかってくるのか。こういったものをお互いに意見交換しながら。折り合いをどこでつけていくかという話は、これからの話し合いの中で決まっていくだろうと」
自身の任期が終わる来年春までに、市としての建設費用も含めた新たな計画を示すと説明した穂積市長は、次の任期を目指すかどうか、現時点では次のように話すにとどめました。
秋田市・穂積市長
「このスタジアムを含め、外旭川のまちづくりを含め、まだ道半ばであると。こういったものにきちんと、方向性を見出すべきだと。意見、励まし、こういったこともいただいておりますので、私としてはそういった意味で、前向きにとらえながらも、今議会中には何らかの判断をしなければいけないと。今のところ思っている」
定例の秋田市議会は、今週木曜=28日から、来月23日までです。新たなスタジアムや、市長の今後の進退に関しては、来月9日から11日までの予定の一般質問の中で、集中的に議論が交わされます。穂積市長は、一般質問最終日の11日に、支持者などを集めた市政報告会も開く予定です。