26日の県内は、広く晴れ、気温も上がる中、大仙市の玉川では、明治時代から続くサケ漁が行われました。
産卵のため大きく成長し、ふるさとの川へと戻ってきたサケ。
移ろう季節の中で、命をつなぐこの時季の光景が今年も広がっています。
大海原で成長し、今年もふるさとの川に戻ってきたサケ。
明治時代からサケ漁が盛んに行われている大仙市大曲の北部を流れる玉川です。
サケの遡上が、いま最盛期を迎え、1日に100匹近い水揚げがあります。
玉川のサケ漁は、川を横断するように設置された全長127メートルのウライと呼ばれる仕掛けで、遡上してきたサケを追い込んで獲ります。
産卵のため、雄物川の河口から60キロもの距離をさかのぼり、約4年ぶりに生まれた川に戻ってきたサケは、体長が70センチほどと、放流したときの10倍以上に成長しています。
サケは、漁場から約2キロ上流にあるふ化場に運ばれ、卵を取り出し、人工授精されます。
全国的にサケの不漁が叫ばれる中、玉川でもサケの漁獲量は減少傾向にあり、今シーズンは2500匹と平年の半分ほどにとどまる見込みです。
雄物川鮭増殖漁業生産組合 三浦尚 組合長
「今年もすごく川の水温が高くて、いまやっと下がってきたような状態なので、いまやっとほっとしたところです。やっぱり関心を持ってもらうことが次の代につなげていけると思いますので、何とかみんなから関心を持ってもらいたいなと思います」
雪深い内陸地方の貴重なたんぱく源として、長年守り続けられてきた、大仙市玉川のサケ漁。
ふ化したサケの稚魚約150万匹は、5センチほどに育てられ、来年2月から4月上旬にかけて、漁師や地元の小学生が放流することになっています。