季節ハタハタは、資源保護のための禁漁が明けた1995年以降、最も遅い初漁日・12月14日が3日後に迫っています。
しかし、各地の漁港から初漁の便りは届いていません。
漁師からは「全然来る気配がない。なにか変だ」という声が聞かれました。
午前7時すぎの男鹿市の北浦漁港。
軽トラックを颯爽と乗りこなして、地元の漁師が続々と集まり始めました。
季節ハタハタの群れ・本隊が接岸すれば、番屋と呼ばれる小屋で寝泊まりしながら漁に臨む北浦地区の漁師たちですが、11日朝も自宅から港に集まりました。
きょうこそは…期待と不安が入り混じります。
10人近くの漁師が、早速船に乗り込み、ハタハタの接岸を確認するため、共同で仕掛けた網を揚げに舵を切ります。
冷たい風が吹き荒れる中、網を手繰り寄せて待ち望むハタハタ。
県沿岸の漁港から“吉報”が届かない中、資源保護のための禁漁が明けた1995年以降、最も遅い初漁日・12月14日が3日後に迫っています。
漁師たちは、約30分後に戻ってきました。
「一応ハタハタだ」
網にかかったハタハタは、メス1匹だけでした。
西方強さん
「話にならない」
県水産振興センターによりますと、県沿岸の海水温は、ハタハタの接岸の目安となる13度前後で推移しています。
ただ、沖合の海水温は約16度で高止まりしていると推定されていて、県水産振興センターは、これによってハタハタが接岸できなくなっている可能性を指摘しています。
西方さん
「全然遅い。本当であればちょっとずつ足してこなければいけないのだけれど、全然その気配がない。毎日、きょうはきょうはって来てるとはいってもなんか変だな」
不安に駆られながらも、12日朝に再び網を揚げることを決めると港を去っていった漁師たち。
待望の初漁を願って、夜明けを待ちます。