秋田市新屋の住宅に設置されている防犯カメラの、13日昼過ぎの映像です。クマがはっきりと映し出されているのが分かります。近くに駅や公共施設、それに工業団地もある地域で警察が警戒に当たっています。
「いたいたいた。え、でか」
こちらは秋田市新屋鳥木町にある住宅に設置されている防犯カメラの映像です。
クマが敷地内を歩いてカメラの前を通った後、小屋の上にのぼる姿も確認できます。
別の場所に設置されているカメラにもクマの姿が捉えられていました。
道路を横切ろうとしたところ車とぶつかりそうになって逆方向に戻る姿も。
警察や県などによりますと午後0時50分ごろ、秋田市新屋鳥木町の西部工業団地で車を運転していた40代の女性が、事業所の敷地内にいる体長1.5メートルほどのクマ1頭を目撃しました。
その後も市道や住宅地などで目撃が相次ぎ、工業団地の建物の床下に一時入り込んだあと去っていったという情報もあるということです。
現場の近くにはJR新屋駅や秋田市西部市民サービスセンターが、あるほか、住宅街も広がっています。
警察は近くの事業所に対してクマが入り込まないように建物のシャッターを閉めるよう呼びかけたほか、周辺の小中学校やスーパーに情報を共有するなどして警戒に当たっています。
防犯カメラでクマの姿を捉えた住宅には倉庫や自転車にクマによるものとみられる痕跡が残されていました。
すぐ近くでクマを目撃した人に話を聞くことができました。
クマを目撃した人
「車に追っかけられていたんですけども、追っかけてきた車に(クマが)ビックリしちゃって、駐車場の中に入ってくるのが見えたので、僕たちは車の中に避難して。非常に怖かったですね、最近街中にもクマが出ているというニュースもありましたので、また襲われるんじゃないかとか、そういう怖さはありました」
目撃した別の人
「駐車場の中をウロウロしていたみたいで、それで何回も追いかけるような感じでクラクション鳴らしながらウロウロしていた感じだったので。かなり恐怖でしたね、実際に野生を見てしまうと一瞬体止まってしまって、とにかく中に入らないとという焦りがありましたね」
県の担当者は「追い払いたい気持ちはわかるものの、車で追跡したり進行方向をふさいだりするとクマがパニックになる危険性があるため気をつける必要がある。まずは身の安全を確保して警察や市町村に連絡してほしい」と話していました。
秋田市は猟友会と連携して捕獲用のおりを設置するなどの対応をとっています。