年末年始に全国大会が開かれる高校スポーツの特集。
5年連続で全国高校ラグビー大会・花園に臨む、秋田工業ラグビー部です。
全国で最も多い72回目の出場となる秋田工業、今回はベスト8以上を目指しています。
チームの柱となるのは、3人の高校日本代表候補の選手たちです。
今年、学校創立120年の節目を迎えた、秋田工業。
ラグビー部は、誕生してから100年目です。
これまでに、15回の全国制覇を成し遂げています。
今年の県予選の決勝では、45年ぶりに勝ち上がってきた金足農業に1点も許さずに勝利し、5年連続72回目の全国大会出場を決めました。
チームのキャプテンを務めるのは、3年生の三浦颯太選手です。
練習場に5センチほどの雪が積もった、今月12日。
三浦選手をはじめ、部員たちは少しでも花園の環境に近づけようと、まずは雪かきに励みました。
秋田を発つまでに残されていた時間は、この日でちょうど1週間です。
澤木 監督
「とうとう雪降って積もってしまったけども、残り1週間、仕方ないので、すごく良い流れになってきている、フィニッシュでぽろっとやったり、ミスが続いたりする場が、場面が多いので、しっかりフィニッシュしきるっていうこと。それまでの過程は良いから、最後まで仕留めるっていうところを意識しながらやってください。頑張っていきましょう!」
三浦 主将
「雪降ってきて環境がそんな良くはないけど、精度高く集中してやっていきましょう!タッチライン並んで!」
県予選を終えてからは、フォワードとバックスの連携の確認に重きを置いて調整を進めてきた秋田工業。
チームの柱となるのが、18歳以下の高校日本代表候補に選ばれた3人の選手です。
攻守の要として期待されるのが、ナンバーエイトの三浦颯太選手。
178センチ102キロの体格を生かした、突破力が強みです。
去年、2年生の時には、17歳以下の日本代表に選ばれた三浦選手。
個人としての技でもチームを引っ張っています。
三浦 選手
「いろんなオプションあっても、結局は一対一の部分がラグビーにはあると思うので、やっぱさっきも言った通り、個の部分、個の力というところにも意識して取り組んでいます」
三浦選手と同じフォワードでロックの伊東愛晄選手は、攻守ともに速い出足が持ち味です。
ゴールラインの端から端までの往復約200メートルを全力で駆け抜ける「雪上ダッシュ」などで、脚力を中心に鍛え上げてきました。
伊東 選手
「滑ったり足場悪かったりするんで、やっぱ体幹が強くなると思います。特にワークレイト(仕事量)のところで無駄のないように走って、一番早いセットしていきたいと思います」
チームの大きな軸となる選手は、バックスにも。
安田心平選手は、チームで最も高い身長185センチの大型フルバックです。
安田 選手
「自分の強みはキックなんで、後ろから良いキック蹴って、チームを前に出せたらと思っています」
ボールを前に投げることが禁止されているラグビー。
正確なキックや連携したパス回しなどから、チームが掲げるフォワードバックス一体のラグビーを展開し、全国ベスト8以上を目指します。
三浦 選手
「チーム全体で戦うんですけれど、やっぱり代表候補の3人が前に出て行くことで、チームも流れに乗って、ほかの選手たちも前に出られると思うので、自分たち3人が先頭に立って頑張んなきゃなって思います。自分たちがどういうラグビーをするかというところにフォーカスして、一つ一つ、一戦必勝で戦っていきたいです」
全国最多、72回目の出場となる秋田工業、今月27日に大阪で開幕する全国高校ラグビー大会の初日に、山口代表・高川学園と対戦します。