今年7月の大雨の降り始めから、24日で5か月です。
浸水など大きな被害のあったにかほ市では、住民が住まいを移すなど、地域の変化が見られました。
一方で、大雨をきっかけに、地域の防災意識を高め、次の災害に備えようとする動きもあります。
約400世帯が暮らす、にかほ市平沢琴浦地区。
大雨から5か月経ったいまも、傷痕が残っています。
自治会長 小野一郎さん
「泥水が流れて側溝がたくさんあるでしょ。側溝がほとんど埋まってる状態なんだよね。ですから、雨が降ると排水路の役割を果たさない」
琴浦地区の自治会長、小野一郎さん、70歳です。
被害にあった人たちの暮らしを気にかけ、訪問を続けてきました。
琴浦地区で浸水被害にあったのは、22棟。
先月ようやく改修工事が始まったところもあれば、すでに解体して更地になったところもあります。
この地域に40年以上暮らしているという小野さん。
地区を流れる小さな川には、大雨の度に川底には土砂や岩が溜まってきていると話します。
小野さんの住宅は、浸水被害から免れましたが、地域の変化に、ある思いを感じるようになりました。
小野さん
「災害に対する意識っていうか、薄い自分も含めて、体験がないから」
小野さんは、地域の防災意識を高めようと、ひとつの計画を進めています。
小野さん
「被災した当時は話せなかったこと、そういうことで、むしろ知らない人だったら話せるとか」
地域の人が集まり、防災などについて話し合うという催しです。
今年に入ってから、秋田市でも去年の記録的大雨をきっかけに同じような取り組みが始まったと聞き、準備を進めています。
小野さん
「今回被災した方も含めて、地域の人っていうのはこういう準備しておけば良かったってあると思うんですよね」
大雨から5か月。
次の災害に備え、住民たちは地域の中で助け合える関係をつくり、地域全体で災害に備えようと動き出しています。