農作物も天候の影響を大きく受けています。
この冬は、全国的に野菜が不作となっていて、私たちの暮らしを直撃しています。
秋田市のスーパーでは、野菜の価格がこの10年で最も高くなっています。
現状を取材しました。
秋田市のいとく川尻店です。
北嶋大聖 記者
「鍋料理や炒め物、煮物など、冬の食卓に欠かせない野菜の数々が、いま大幅に値上がりしています」
10日に店に並んだキャベツの価格は、半玉で税込249円。
例年と比べて2倍以上に値上がりしているといいます。
青果部門の担当者
「10年くらいこの仕事してますけども、初めてのことで…驚いています」
農林水産省の最新の調査によりますと、去年の猛暑や雨不足などの影響で、関東地方を中心に、キャベツやダイコンなどが不作となっていて、価格は例年の2倍から3倍ほどに跳ね上がっています。
生育が順調なハクサイなども野菜不足で需要が高まり、高値で推移しています。
一方、県内産の冬野菜は、これから収穫の最盛期を迎えるものが多いため、現在は品薄状態で、価格の高騰に拍車をかけているといいます。
物価高の中、私たちの暮らしを直撃している野菜価格の高騰。
こうした中、売り上げをのばしているものがありました。
外国産の冷凍野菜は、価格が安定していて、最近は手に取る消費者が増えているといいます。
今後の見通しについて、店の担当者は。
「これから秋田県産の寒野菜が潤沢に入ってくれば、価格は落ちついてくると思っています」
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こうした中、大仙市太田町では、ある冬野菜の収穫が始まりました。
ハウスで育てられていたのは、寒さの中で甘みをギュッと蓄えた、寒締めの小松菜です。
大きさは、一般的な小松菜の倍。
50センチほどで、「蓊まつ菜」というブランド名で県の内外に出荷されます。
「蓊まつ菜」を栽培している、農家の清水川輝雄さん。
10年以上前、規格外の大きさになったため、放置していた小松菜を食べてみたところ、より甘く、みずみずしくなっていることに気付いたといいます。
清水川さん
「どうぞ食べてみてください」
高橋勤 記者
「ありがとうございます。いただいてみます。ん~!甘い!これは甘い!そしてこのシャキシャキとした食感が最高ですね。ん~!これはおいしい!最高です!」
清水川さん
「えぐみもなく、とにかく甘い。この小松菜に限っては、サラダでも十分いけますから」
「とにかく一度食べてみてもらいたいと」
「蓊まつ菜」の収穫は、来月中旬まで続く見込みで、来週から秋田市民市場や肉のわかばなどで販売されるということです。