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「タラ行列」も5年ぶりの開催 16本のタラが神社に奉納…伝統の奇祭 "掛魚(かけよ)まつり" にかほ市

ABS秋田放送 2025年2月4日 18時13分

この寒さの中にかほ市では、伝統の奇祭=掛魚まつりが行われました。タラを担いで町内を練り歩く「タラ行列」が5年ぶりに行われ地域の人々が海の安全と大漁を祈りました。

けさ、にかほ市の金浦漁港には地域の人たちが続々と集まり年に一度のまつりが始まるのを待ちわびていました。

二十四節気の一つ「立春」にあわせて行われる掛魚まつりは、漁師たちがとったタラの大きさを自慢し合ったのが始まりと言われています。タラ漁の本場=にかほ市が誇る伝統の奇祭です。

300年以上の歴史があり、これまでの海の恵みに感謝するとともにこれからの漁の安全を願います。

名物はお囃子に合わせて町を練り歩くタラ行列です。

コロナ禍や担い手不足を背景に去年までの4年間は神事のみが執り行われ、タラ行列は行われていませんでした。

しかし、今年は地域を盛り上げようと漁師をはじめ地元の有志たちの呼びかけで5年ぶりに復活しました。

沿道の地域住民

「我が家はどうしてる我が家は」

「もうよれよれなんでね(笑)」

「お疲れです」

行列がたどり着いたのは漁港から2キロほど離れた金浦山神社です。

まつりもいよいよ佳境です。

漁師に担がれたタラが境内へと向かいます。先月から始まった今季のタラ漁は水揚げが落ち込んでいて不漁だった昨シーズンの6割程度に留まっています。それでも、まつりには16本のタラが並び無事に奉納されました。

神事には漁師をはじめ地域の住民約40人が参加し今後の豊漁と、地域が活気づくことを祈願しました。

伝統の灯が途絶えてしまわないように。まつりでは地元の子どもたちが太鼓を背にして舞う金浦神楽も5年ぶりに披露されました。

まつりは神楽を披露する大切な機会です。地域の伝統が次の世代へと紡がれていきます。

春から県外で生活する2人の高校生

「(まつりが)続いてほしいですやっぱり、で、帰ってきてからも来れたらいいなと」

「また来たいですね」

漁師・佐藤栄治郎さん

「どんどんどんどんたくさんのお客さんに来てもらって、盛り上がるようなおまつりにしていってもらえたらいいなと思います。」

タラ漁は今月、最盛期を迎え、地域の人たちのお腹と心をあたためます。

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