小正月行事が盛んな冬本番。
この時季限定の特別な体験ができるガイドツアーも、県内各地で行われています。
その中から、男鹿市で体験できる観光プランに参加してきました。
寒いからこそ触れられる自然の不思議に、男鹿の海の幸。
魅力をたっぷり味わってきました。
■五感で味わう 自然の神秘
鴨下望美アナウンサー
「きょうは冬ならではの体験ができるということで、男鹿市の観光プランに参加します!今から行くのは、こちら、男鹿市のシンボル寒風山!楽しんできま~す!」
冬場はどうしても落ち込む観光客。
その冬の男鹿の魅力を感じてもらおうと、男鹿市と観光振興に取り組む法人が、体験型の観光プランを提供しています。
まずは冬の寒風山のトレッキングです。
澤木博之さん
「寒風山っていうのは、沿岸で海の近くで、高さは355メートルしかないんですけど、単独峰なんですね。結構風が吹く。だから、寒風山って書くんです」
案内してくれるのは、ガイド歴10年の澤木博之さんです。
男鹿市を代表する観光資源である、寒風山。
2つある峰の1つ、標高339メートルの姫ヶ岳を目指します。
早速、トレッキングスタート。
やや急な斜面を、雪を踏みしめながら一歩一歩登っていきます。
道中では、澤木さんが寒風山の地形について教えてくれました。
「妻恋峠火口っていう噴火口があって、そこから溶岩が流れ出た、あのサラサラ溶岩ですね。玄武岩質の溶岩が、この第1噴火口を埋め尽くしたと」
「だからしわになっているでしょ。こういう風に流れていったっていうのが分かるじゃない。本当はもっともっと深かったって言われている」
寒風山は、3万年以上前から噴火活動を何度も繰り返して溶岩が積み重なり、いまの形になったと言われています。
そのため、トレッキングコースには、ところどころにゴツゴツとした岩が。
滑らないように気を付けて進むと…
鴨下アナ
「この辺、全く雪がないですね」
澤木さん
「そうですね、あの下からさっき言ったように温風穴っていって、下から夏にあたためられた空気が上がってくる」
鴨下アナ
「こういった穴から」
澤木さん
「だからね、あたたかい空気が上がってきている」
鴨下アナ
「じゃあちょっと手入れてみよう。あっ!あったかい!ストーブのちょっと弱い風がふわーって出ているみたいな。へー」
山道を進むと、その不思議をさらに知ることができるスポットがありました。
澤木さん
「湯気があがっているのが分かる」
鴨下アナ
「あー、本当だ。若干もくもくして見える」
辺りは一面真っ白なのに、この岩場だけ雪がありません。
澤木さん
「あたたかい空気が上がってきている、我々はほんわかスポットって」
鴨下アナ
「ほんわかスポット。かわいい」
澤木さん
「冬場のね。ここら辺特に穴が空いているでしょ」
鴨下アナ
「結構大きく隙間があいている」
澤木さん
「ここに手を入れてみると」
鴨下アナ
「じゃあ近づいてみて。あ!手を入れなくてもこれ分かりますね」
澤木さん
「分かりますか。湯気がこう上がっているので」
夏に岩の隙間に入った温かい空気が冬に出てくる、空気の循環によって起きる現象で、「温風穴」と呼ばれています。
この時の男鹿市の気温は0度前後。
対して、温風穴の中の気温は15度近くと、冬とは思えない暖かさなのがわかります。
鴨下アナ
「雪が降っているのに、この暖かさはなんか不思議な感じがしますね」
「周りの苔がきれいですよね。ここの苔が生えて青々として、だからここだけ春みたいな」
澤木さん
「夏場は全然分からない、草とかが生い茂るので。冬場だけ、楽しめる場所っていうかね」
鴨下アナ
「冬のトレッキングをしないと分からない」
澤木さん
「そうそうそう。ここに来ないと分からない」
約1時間半かけて登った寒風山。
いよいよ、このトレッキングのゴールです。
鴨下アナ
「は~、着きました~!」
澤木さん
「姫ヶ岳の山頂です」
鴨下アナ
「きれーい!すごーい!一望できますね!」
標高はそこまで高くありませんが、山頂付近は視界をさえぎるものがなく、県の沿岸地域をぐるっと見渡すことができます。
天気が良ければ、白神山地や鳥海山も見えるそうです。
澤木さん
「全部見渡せるので、道に迷うことはないので、気軽にちょっと1時間2時間くらい歩きたいなっていう時は、寒風山が一番いいです。車ですぐびゅんと来られるので」
■冷えた体にしみる…あの飲み物とランチ
トレッキングを楽しんだあとは、ほっと一息。
去年秋にリニューアルした「珈琲&軽食kanpuzan」です。
大手コーヒーチェーンのkanpuzanオリジナルブレンドコーヒーが楽しめます。
鴨下アナ
「いただきまーす。んー、あたたかーい!雪山で冷えた体にしみますね。コーヒーのいい香りと味に癒やされます。おいしい!」
観光プランでは、好きなホットドリンク1杯を注文できますよ。
寒風山を堪能したあとは、男鹿の魅力がぎゅぎゅっと詰まったランチをいただきます。
ヒラメ・真鯛・本マグロと三種類の刺身が乗った海鮮丼に、いまが旬のタラのざっぱ汁です。
男鹿の魅力満点のこのランチセットは、観光プラン限定です。
鴨下アナ
「ん~!とろけますね~!新鮮なお魚がすごく甘くっておいしいです」
魚のアラを煮たざっぱ汁も絶品です。
鴨下アナ
「ん~!あたたたまる~!お魚とか海藻とかの出汁が非常によくきいていて、おいしいです」
「すごい大きいぶりんとした身が入っています。いただきます。ん~!お刺身とはまた違って弾力があっておいしい!男鹿のお魚、やっぱり美味しいですね」
男鹿の自然を全身で感じ、恵みを存分に味わえる観光プランは、今月24日まで体験することができます。
冬の男鹿の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。