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エムバペ選手、フランスを極右に委ねてはいけないと警告 ルペン氏反発

AFPBB News 2024年7月6日 13時40分

【AFP=時事】フランスの極右政党「国民連合(RN)」を率いるマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏は5日、サッカー界のスーパースターで同国代表のキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)選手(25)がフランスを極右の手に委ねてはいけないと警告したのを受け、国民議会(下院)総選挙での投票について国民に指図すべきではないと批判した。


 エムバペ選手は総選挙の第1回投票でRNが第1勢力になったことを「破滅的」な結果と呼び、フランスを「こうした人々の手に委ねてはいけない」と警告。7日の決選投票でRNに投票しないよう国民に呼び掛けた。


 ルペン氏は5日に公開された米CNNとのインタビューの抜粋で、エムバペ選手は「非常に優れた」サッカー選手だが、投票について指図する立場にはないと批判。「エムバペ氏は、移民の背景を持つフランス国民を代表していない。エムバペ氏のような人々よりも、最低賃金で生活し、家賃や暖房費を払う余裕もない人々の方がはるかに多いからだ」と主張。


「俳優やサッカー選手、歌手が前に出て、国民にどこに投票すべきかを指図する傾向がある。とりわけ月収1300~1400ユーロ(22万6000~24万4000円)の人々に対して指図する傾向があるが、そう言う彼らは国外に住む百万長者、億万長者だ。こういったことは、わが国では受け入れられなくなりつつある」と付け加えた。


 さらに「国民は、どこに投票すべきかについて指図されたり、助言されたりすることにうんざりしている。この選挙は解放のための選挙だ。国民は自分たちの運命の決定権を取り戻し、好きなように投票する」「国民が投票に向けて準備をしている時期、(スターや著名人は)少し自制するべきだと思う」との見解を示した。


 最新の予測では、RNは第1勢力となるが、過半数には届かない見通し。


 フランスのサッカー界では同じく仏代表のジュール・クンデ(Jules Kounde)選手ら多くの著名選手が、国民にRNを阻止するよう呼び掛けている。

【翻訳編集】AFPBB News

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