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イスラエル人入植者、外国人ボランティアを襲撃 ヨルダン川西岸

AFPBB News 2024年7月22日 14時15分

【AFP=時事】イスラエル占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で21日、イスラエル人入植者が、パレスチナ人農民を支援していた外国人ボランティアの一団を襲撃した。複数人が負傷し、病院で手当てを受けた。ボランティアの所属団体とイスラエル軍が明かした。


 ボランティアの一人、米国系ドイツ人のダービト・フンメルさんはAFPに、主に米国人から成る8人のボランティアがパレスチナ人集落クスラのオリーブ畑で農民と作業をしていたところ、入植者がやってきたと話した。


 誰かの脅威になるわけでもなく、「平和的に立っていた」だけにもかかわらず、襲撃されたという。


 フンメルさんは傷を見せながら「棒と金属パイプでわれわれ全員を襲い、殴った。石も投げられた」「両脚と両腕、あごを殴られた。極めて暴力的だった」と語った。


 西岸では昨年10月7日以降、パレスチナ人に対する暴力事件が増加。今月19日、国際司法裁判所(ICJ)が1967年から続くイスラエルによるパレスチナ自治区の占領は「国際法違反」との判断を出したことで、緊張が一段と高まっている。


 襲われたのは「インターナショナル・ソリダリティー・ムーブメント(International Solidarity Movement)」所属のボランティア。同団体は、西岸で暴力にさらされているパレスチナ人を守る人間の盾として、ボランティアを派遣している。


 クスラの首長ハニ・オデフ(Hani Odeh)氏は、近くの都市ナブルス(Nablus)の病院でボランティア4人が治療を受けており、うち2人は女性だと述べた。


 AFP記者は、同病院で少なくとも3人が治療を受けているのを確認した。


 オデフ氏によると、農民は「少し前に入植者に燃やされた土地を片付けるため」現場にいた。また、今回攻撃してきたのは約10人で、現場近くの入植地の住民という。


 フンメルさんは、襲撃者のうち6人は女性だったと話した。


 イスラエル軍は「覆面のイスラエル人民間人グループがクスラ周辺で植林していた外国人集団を襲撃」し、「複数人」に治療を必要とするけがを負わせたと発表。


 さらに「兵士が現場に派遣され、警告射撃をしたところ、民間人グループは逃走した」と説明。「暴力行為」を非難するとしている。

【翻訳編集】AFPBB News

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