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米、イスラエル極右閣僚を猛批判 停戦合意に疑義で

AFPBB News 2024年8月10日 14時29分

【AFP=時事】米ホワイトハウス(White House)は9日、同国が仲介しているイスラム組織ハマス(Hamas)との停戦合意に疑義を呈したイスラエルの極右ベツァレル・スモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相に対し、異例の強い言葉で非難した。


 米国などが推し進めているパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)紛争の停戦と人質解放をめぐる協議について、スモトリッチ氏は拒否するべきだと主張している。


 国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は会見で、スモトリッチ氏を名指しで批判。ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領の意向に疑義を呈したことを「恥じるべきだ」と述べた。


 カービー氏は「彼(バイデン氏)がイスラエルの安全保障を危険にさらす合意を支持するという考えは事実に反する。言語道断でばかげている」と批判した。


 さらに、スモトリッチ氏の主張は、合意によって解放されるイスラエル人と米国人の人質の命を犠牲にするもので、「この戦争の重要な局面におけるイスラエルの国家安全保障上の利益に反する」と指摘。


「スモトリッチ氏はあのように言っているが、バイデン大統領は実際には中東の米軍を増派し、イランや同国の支援を受けるテロ組織が起こし得る攻撃からイスラエルを直接守るよう指示している」と続けた。


 イランで暗殺されたハマスの政治的指導者イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏について、イスラエルの仕業だとしてイランが報復を宣言したのを受け、バイデン氏は中東に米軍を増派した。


 バイデン氏は8日、エジプトとカタールの首脳と共同で、イスラエルとハマスに対し、15日に停戦交渉を再開し、合意に至るよう求めた。


 スモトリッチ氏はこの提案について、解放されるイスラエル人人質と「ユダヤ人を殺害している卑劣なテロリスト」が「等価値であるかのような錯覚」を生み出すと非難。


「『仲介者』が『やり方』を指図し、われわれに降伏合意を押し付けている。今はこのような危険なわなに掛かってはならない。最も正当な戦争でわれわれが流した血が無駄になる」と主張した。

【翻訳編集】AFPBB News

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