【AFP＝時事】男子テニスで世界ランキング1位に立つヤニック・シナー（Jannik Sinner、イタリア）について、テニスの不正監視団体ITIAは20日、今シーズン中の薬物検査で2度禁止物質に陽性反応を示していたが、無実の裁定が下ったことを発表した。
1回目はBNPパリバ・オープン（BNP Paribas Open 2024）中の3月10日に行われた検査で、微量のクロステボール（clostebol）代謝物が検体に含まれていたという。クロステボールは世界反ドーピング機関（WADA）が常時禁止しているたんぱく同化薬。2回目は8日後に行われた大会外検査で、微量の同代謝物により陽性となった。
ITIAによる調査が行われていたため、この結果はすぐには公表されなかった。シナーは検査後に暫定的な資格停止処分を科されたが、2件とも異議申し立てが認められて試合に出場できていた。
ITIAは「（スポーツ仲裁機関の）スポーツレゾリューションズ（Sport Resolutions）が招集した独立機関は本日、テニス反ドーピングプログラム（TADP）の下での2件の反ドーピング規則違反に関して、イタリアのテニス選手ヤニック・シナーに責任もしくは過失はなかったと裁定した」と発表した。
「当該選手は、チームのサポートメンバーを介して物質が体内に混入したと説明した。そのメンバーが、自身の肌の小さな傷の治療に使っていた（イタリアでは）医師の処方なしで購入できるスプレーに、クロステボールが含まれていた」としたITIAは、スプレーを使っていた同スタッフが3月5日から13日にかけて、シナーの毎日のマッサージやスポーツセラピーを担当した結果、物質が混入したと続けた。
反ドーピングの規則に従って、BNPパリバ・オープンでの成績が抹消され、賞金と獲得した400ランキングポイントも剥奪されたシナーだが、それでも他選手はおとがめなしの知らせに疑念と怒りを示している。
オーストラリアのニック・キリオス（Nick Kyrgios）は自身のX（旧ツイッター）に「偶然であれ、計画的であれ、ばかげている。禁止（ステロイド）物質が2回見つかったなら、2年追放にするべきだ。パフォーマンスは底上げされていた。マッサージクリーム… 素晴らしいね」と投稿した。
カナダのデニス・シャポバロフ（Denis Shapovalov）も「汚染物質で出場停止になった他の選手たちが今どう感じているか、想像もつかない」とつづった。
【翻訳編集】AFPBB News
1回目はBNPパリバ・オープン（BNP Paribas Open 2024）中の3月10日に行われた検査で、微量のクロステボール（clostebol）代謝物が検体に含まれていたという。クロステボールは世界反ドーピング機関（WADA）が常時禁止しているたんぱく同化薬。2回目は8日後に行われた大会外検査で、微量の同代謝物により陽性となった。
ITIAによる調査が行われていたため、この結果はすぐには公表されなかった。シナーは検査後に暫定的な資格停止処分を科されたが、2件とも異議申し立てが認められて試合に出場できていた。
ITIAは「（スポーツ仲裁機関の）スポーツレゾリューションズ（Sport Resolutions）が招集した独立機関は本日、テニス反ドーピングプログラム（TADP）の下での2件の反ドーピング規則違反に関して、イタリアのテニス選手ヤニック・シナーに責任もしくは過失はなかったと裁定した」と発表した。
「当該選手は、チームのサポートメンバーを介して物質が体内に混入したと説明した。そのメンバーが、自身の肌の小さな傷の治療に使っていた（イタリアでは）医師の処方なしで購入できるスプレーに、クロステボールが含まれていた」としたITIAは、スプレーを使っていた同スタッフが3月5日から13日にかけて、シナーの毎日のマッサージやスポーツセラピーを担当した結果、物質が混入したと続けた。
反ドーピングの規則に従って、BNPパリバ・オープンでの成績が抹消され、賞金と獲得した400ランキングポイントも剥奪されたシナーだが、それでも他選手はおとがめなしの知らせに疑念と怒りを示している。
オーストラリアのニック・キリオス（Nick Kyrgios）は自身のX（旧ツイッター）に「偶然であれ、計画的であれ、ばかげている。禁止（ステロイド）物質が2回見つかったなら、2年追放にするべきだ。パフォーマンスは底上げされていた。マッサージクリーム… 素晴らしいね」と投稿した。
カナダのデニス・シャポバロフ（Denis Shapovalov）も「汚染物質で出場停止になった他の選手たちが今どう感じているか、想像もつかない」とつづった。
【翻訳編集】AFPBB News