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世界最高齢の117歳女性死去 スペイン

AFPBB News 2024年8月21日 12時30分

【AFP=時事】「存命中の世界最高齢」としてギネス・ワールド・レコーズ(Guinness World Records)に認定されていたスペイン人のマリア・ブラニャス・モレラ(Maria Branyas Morera)さんが20日、117歳で死去した。親族が明らかにした。


 ブラニャスさんは昨年1月、フランスの修道女リュシル・ランドン(Lucile Randon)さんが118歳で死去したのを受け、ギネスに世界最高齢に認定された。老人学研究団体ジェロントロジー・リサーチ・グループ(Gerontology Research Group)によると、ブラニャスさんの死を受け、新たな世界最高齢は日本の糸岡富子(Tomiko Itooka)さん(116)となった。糸岡さんは1908年5月23日生まれ。


 親族はX(旧ツイッター)のブラニャスさんのアカウントに、「マリア・ブラニャスが私たちのもとを去った。彼女は望み通り、眠っている間に安らかに、痛みもなく亡くなった」「彼女の助言と優しさをいつまでも忘れない」と投稿した。


 ブラニャスさんはこの20年間、北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州ウロット(Olot)にある老人ホーム「レジデンシア・サンタ・マリア・デル・トゥラ(Residencia Santa Maria del Tura)」で暮らしていたが、親族が代行しているアカウントへの19日の投稿で「弱っている」と打ち明けた。


 ブラニャスさんは「その時が近づいている。泣かないで、涙は好きじゃないから。そして何よりも、私のために苦しまないで。どこへ行っても私は幸せだ」と続けた。


 ブラニャスさんは1907年3月4日、米国でスペイン人一家のもとに生まれ、1915年にスペインに渡った。1918年のインフルエンザのパンデミック(世界的な大流行)、2回の世界大戦とスペイン内戦を生き抜いた。2020年には113歳の誕生日を迎えて数週間後に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかったが無事回復した。


 末娘のロサ・ムレットさんは昨年、地元テレビ局に対し、ブラニャスさんの長寿は「遺伝」によるものだとし、「母は一度も病院に行ったことがなく、骨折したこともない。元気で、痛いところもない」と語った。


 ブラニャスさんのDNAを研究して長寿の秘密を探ろうとしたバルセロナ大学(University of Barcelona)研究チームのマネル・エステレル(Manel Esteller)教授(遺伝学)は昨年10月、日刊紙ABCの取材に対し、ブラニャスさんは驚くほど健康だったと回答。


「認知能力は非常に明晰で、4歳の時の出来事でも驚くほど鮮明に覚えており、高齢者に多い心血管疾患もない。唯一、移動と聴力に問題があるだけで、本当に驚いている」と語った。

【翻訳編集】AFPBB News

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